若い世代で広がる“ハイ・ホビー”、「大麻と創作活動」が文化トレンドに
ミレニアル世代やZ世代の間で、大麻と創作活動を組み合わせる新しいライフスタイルが広がっているようだ。従来のパーティー文化とは異なり、自宅やスタジオでの穏やかな趣味と少量の大麻を組み合わせるスタイルが注目されているという。
陶芸、日記、レゴ制作、水彩画、音楽制作など、手を動かす創作活動と大麻を組み合わせる動きが増えている。
こうした傾向は、マインドフルネスやスローライフを重視する文化的な変化とも関係している可能性がある。
「ハイ・ホビー」という新しい趣味スタイル
若い世代の間では「ハイ・ホビー(High hobbies)」と呼ばれる活動が広がりつつある。これは少量の大麻を摂取しながら、スクリーンから離れた創作活動を楽しむライフスタイルを指す言葉だ。
ナイトライフやパーティーよりも、落ち着いた趣味を選ぶ若者が増えている。こうした活動はストレス解消や達成感を得る手段となり、常にデジタル情報にさらされる日常から離れる機会にもなっているらしい。
TikTokやRedditでは、クラフトと大麻を組み合わせた投稿が数百万回の閲覧数を記録しているという。
動画では、レゴの街を組み立てたり、カラフルなバレットジャーナルを書いたり、陶芸のろくろを回したりする様子が紹介されている。
投稿者の多くは「リラックスして創作に集中できる」と語っており、単に酔うことよりも創作の“没入感”を重視する雰囲気が強いようだ。
メンタルヘルスとコミュニティの役割
このトレンドの背景には、若い世代のメンタルヘルス問題もあると指摘されている。調査では、ミレニアル世代やZ世代は過去の世代よりも不安や燃え尽き症候群を感じやすい傾向があると報告されている。
編み物や塗り絵などの反復的な作業は神経系を落ち着かせる効果があるとされる。また、少量のTHCは抑制を弱め、新しい発想を促す可能性があるとも言われている。その結果、完璧さよりも遊び心を重視する創作環境が生まれるのかもしれない。
創作活動と大麻を組み合わせたコミュニティも増えている。米シアトルのイラストレーターが開催するクラフトイベントでは、参加者がスケッチブックや刺繍、ミニチュア模型などを持ち寄り、創作を楽しむという。
完成度よりもプロセスを楽しむ姿勢が共有され、パンデミック以降に失われたコミュニティ感覚を取り戻す場にもなっているようだ。
店舗イベントや研究の視点
大麻が合法化されている州では、販売店がアーティストと協力し、絵画教室や陶芸ワークショップ、テラリウム制作などのイベントを開催する例も出てきた。こうしたイベントは2010年代に人気だったワインと絵画を組み合わせた「ワイン&ペイント」の現代版とも言えるかもしれない。
一方で、大麻と創造性の関係については研究者の見解が分かれている。高用量では記憶力や集中力が低下する可能性がある一方、低用量のTHCは多様なアイデアを生み出す「発散的思考」を高める可能性が指摘されている。
ミレニアル世代とZ世代は、大麻を社会的地位の象徴や逃避の手段ではなく、創造性やリラックス、つながりを生む日常の習慣として取り入れつつあるようだ。






