職場でもスニーカー:インドで広がる“カジュアル化”の足元トレンド

インドの職場ファッションで、スニーカーを中心としたカジュアルな履物が広がりつつある。仕事と私生活のバランスを重視する若い世代の価値観が、足元のスタイルにも影響しているようだ。

Deloitteインドが発表した「Deloitte India Fashion Report 2026」によると、同国の靴市場では“スニーカー化(sneaker-isation)”が進んでいるという。

カジュアルシューズやスニーカーは市場シェアの63%を占め、用途に縛られない「オケージョン・アグノスティック(場面を問わない)」な履物文化が広がっているらしい。

若い世代がフォーマル靴から離れる理由

ミレニアル世代とZ世代の消費者は、従来のフォーマルシューズから徐々に距離を置いている。

現在、フォーマル靴の市場シェアは約11%にとどまり、スポーツシューズやアスレジャー、カジュアルシューズなど快適性を重視したカテゴリーが支持を集めているという。

特に人気が高いのは、3,000〜5,000ルピー程度の価格帯のスニーカーだ。耐久性や履き心地を重視する消費者の間では、知名度のあるブランドを選ぶ傾向も強まっているようだ。

レポートでは、この市場が既存メーカーだけでなくデジタル中心の新興ブランドにとっても魅力的な分野になっていると指摘している。

インド独自のデザインと新しいブランド志向

インド市場では、より手頃な1,500〜2,500ルピーの“マスプレミアム”スニーカーも注目を集めている。西洋のストリートカルチャーに影響を受けたデザインが人気の背景にあるとみられる。

一方で、スニーカーは徐々にインドらしい要素を取り入れ始めているという。伝統的な履物であるJuttiやKolhapuriのデザインを、より現代的でスマートなスタイルに取り入れる試みも。

また消費者の間では「実験的ロイヤルティ」と呼ばれる傾向も強まっているようだ。ブランドへの信頼性や透明性、製品の背景にあるストーリーなどを重視しながら、新しいブランドを積極的に試す姿勢を指す言葉だという。

仕事の場でも快適さと個性を重視するスタイルが広がるなか、スニーカーは単なるカジュアル靴ではなく、新しい職場文化の象徴になりつつあるのかもしれない。

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