ヨーロッパ沿岸でパフィンなど数万羽が大量死、気候変動の影響か
2026年2月、イギリス、フランス、スペイン、ポルトガルの沿岸で、数千羽規模の海鳥の死骸が相次いで確認された。
中でもニシツノメドリやヨーロッパシャグなどが多く含まれており、フランスだけでも1月中旬以降に2万羽以上が漂着したとされる。
これらは「wreck(レック)」と呼ばれる現象で、大量の海鳥が一度に打ち上げられるケースを指す。
相次ぐ嵐が“致命的な条件”を形成か
背景には、気候変動による異常気象があるとみられている。
2026年初頭には、ストーム・チャンドラを含む複数の嵐がヨーロッパを連続的に通過し、強風や高波、豪雨が続いた。
こうした環境は海鳥にとって極めて厳しく、餌となる魚を捕獲できない状況を生み出した可能性がある。
発見された個体の多くは著しく痩せており、筋肉の状態からも極度の飢餓状態にあったことが示唆されている。
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成鳥の死亡が個体数に長期的影響
海鳥は寿命が長く、年に一度しか繁殖しないため、成鳥の死亡は個体数に大きな影響を与える。
スコットランド沖のIsle of Mayで行われている長期調査では、2026年2月だけで複数の死亡個体が確認されており、過去の鳥インフルエンザや厳冬を生き延びた個体も含まれていたという。
特にヨーロッパシャグの個体群はすでに減少傾向にあり、今回の事象がさらなる打撃になる可能性がある。
気候変動と研究体制の課題
近年、こうした大量死の発生頻度は増加しているとされ、回復する前に次の異常気象が発生するケースも目立つ。
一方で、海鳥の生態や個体数変動を追跡する長期研究は資金不足の影響を受けており、継続的な観測体制の維持が課題となっている。
専門家は、気候変動の影響を正確に把握するためにも、長期的なデータ収集と研究の重要性が高まっていると指摘している。
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