猛暑時代の新常識は「重ねない」インナーかもしれない
フェムケアブランド「ジュランジェ」が、ショーツとペチコートを1枚に統合した新商品を発売。「重ねない夏。」という逆転の発想が気になります。
「足す」対策の限界
近年の日本の夏は、もはや「暑い」という言葉では追いつかないレベルに達しています。気象庁の分析によれば、2025年の夏は日本の平均気温偏差が+2.36℃と過去最高を大幅に更新しました。さらに2026年4月には、最高気温40℃以上の日に「酷暑日」という正式名称がつけられるほど、猛暑は社会制度レベルで認知される事態になっています。
こうした環境の変化に対して、衣料品業界はこれまで「冷感素材」「速乾機能」「通気性アップ」といった機能を次々と打ち出してきました。しかし、ここにひとつの矛盾が潜んでいるのではないでしょうか。涼しくするための機能インナーを重ねれば重ねるほど、着用枚数は増えていく。結果として、ムレやベタつきがかえって悪化してしまう——。そんな経験に心当たりのある方は、決して少なくないはずです。
とりわけ女性の夏服は、構造的に重ね着を強いられがちな側面があります。透け対策のペチコート、汗ジミ防止のインナー、そしてショーツ。身だしなみへの配慮から「着なければならないもの」が積み重なり、涼しさを求めているはずなのに、どんどん暑くなっていく。ある調査では女性の約9割が夏のインナーに何らかの悩みを抱えており、「暑くて蒸れてしまう」という声が最も多かったというデータもあります。「足し算の快適」には、どうやら限界があるようです。
1枚で完結する設計思想


2026年4月16日、宮城県仙台市に本社を置くフェムケアブランド「ジュランジェ」(運営元は匠ソリューションズ株式会社)が発売したのが、「ペチコートにもなる綿100%汗取り4分丈ショーツ」です。同社の発表によると、商品名の通り、ショーツとペチコート(ペチパンツ)の機能を1枚に統合した設計が最大の特長とのこと。
ポイントは大きく3つあります。まず、ペチパンツとショーツを一体化したことで、重ね履きそのものを不要にした点。次に、ダブルクロッチ仕様により1枚での着用を可能にした点。そして、おしりから太ももまでをカバーする4分丈のデザインです。
素材選びにも、同社ならではの哲学が感じられます。昨今主流の冷感素材ではなく、あえて綿100%を採用。ダブルガーゼや滋賀県の伝統素材「高島ちぢみ」といった天然素材を使い、汗を「抑える」のではなく「受け止める」ことに重きを置いたといいます。一瞬のひんやり感よりも、長時間着ていて「不快にならない」体感を目指した設計は、猛暑が一日中続く現代の夏にこそフィットする考え方かもしれません。
同商品はS・M・L・LLの4サイズ展開で、カラーは全5色。価格はS〜Lが税込3,600円、LLが税込3,800円となっています。日本製で、意匠登録も出願中。自社ECサイトのほか、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングで購入可能です。
「引き算」が問い直すもの

同社がこの商品に掲げたコンセプトは「重ねない夏。」。開発者の只野優子氏は、暑さ対策を「足し算」ではなく「引き算」で考え直したと語っています。
この発想の転換は、単なるマーケティング上のキャッチコピーにとどまらない深みを持っているように感じます。女性の夏の装いには、「透けてはいけない」「汗を見せてはいけない」という暗黙の社会的ルールが存在し、それが重ね着を半ば義務化してきた側面がありました。「重ねない」という選択肢を提示することは、そうした規範そのものを静かに問い直す行為でもあるのではないでしょうか。
ジュランジェは2007年に布ナプキン専門店として創業し、以来、女性の身体の悩みに寄り添うフェムケアアイテムを自社で企画・製造販売してきたブランドです。製品の廃棄を一切行わないという方針も掲げており、「必要なものだけを、必要なだけ」という引き算の思想は、同社のものづくり全体に通底しているようにも見えます。
猛暑がもはや「異常」ではなく「日常」になった時代。私たちの暑さ対策も、何かを足すことばかりに目を向けるのではなく、「本当に必要なものは何か」を見つめ直すフェーズに入っているのかもしれません。1枚のインナーが投げかける問いは、思いのほか大きなものです。
『ペチコートにもなる綿100%汗取り4分丈ショーツ』
【サイズ】S/M/L/LL
【カラー】全5色(ダブルガーゼ4色/高島ちぢみ1色)
【発売日】2026年4月16日(木)
【価格】S/M/Lサイズ 税込3,600円、LLサイズ 税込3,800円
【製造】日本
※意匠登録出願中
当商品は、弊社の自社サイト及び各ECモール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)を通じて販売いたします。






