【悲報】猛暑が原因で「ボケる」可能性あり

去年の夏もこんなに暑かったっけ……?と疑いたくなるような毎日。

それもそのはず。「AP通信」によれば、2023年7月は人類文明史上もっとも暑い月であった可能性が高いと考えられており、いま、世界中の人々が「暑さ」に悩まされる事態が起きている。

そんななか、ニューヨーク大学国際公衆衛生大学院の研究によれば、極度の暑さは我々の認知機能の低下を促進させる可能性があるという。極度の暑さに繰り返しまたは長期間さらされた場合、細胞損傷、炎症、酸化ストレスなどの一連の現象が脳内で引き起こされる可能性があり、それらが人間の認知予備力を低下させるとのこと。

猛暑は今や米国における気象関連死の主な原因となっており、毎年ハリケーンや竜巻、雷の合計よりも多くの命が奪われている。特に、幼児や高齢者は熱疲労や熱中症などの熱関連疾患にかかりやすい傾向がある。

不平等な「暑さ」

そして、悲しいことに猛暑による健康被害は裕福な地域住民よりも、貧しい地域住民に深刻な影響を与えていることも明らかに。

裕福な地域には手入れの行き届いた緑地、空調設備、冷却センターなど熱波に役立つ資源が多いが、恵まれない地域にはこれらの資源が乏しいのが現実。「慢性的なストレスを経験する住民の多さ、社会的孤立の増大、健康専門サービスの少なさなどの社会的要因もこの格差に寄与している」と、韓国の成均館大学社会学のヘナ・リー助教授は言及した。

天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」のように、猛暑は誰しもが平等に苦しむものと思っていたが……。根本的な解決が難しいとはいえ、せめて暑さを凌ぐサービスや資源は平等に配分されてほしいものだ。

Top image: © iStock.com/Denis Novikov
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