断捨離をして、初めて気づいた「5つの無駄な時間」
ぼくたちはモノに時間を奪われている。モノ増えれば増えるほど、自由に使える時間は少なくなるというわけだ。
ここで紹介するのは、自著『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』から、ぼくがモノを捨ててみてわかった「ムダな時間」。モノがなくなれば、ぼくたちはもっと時間を有意義に使えるのだ。
01.
メディアに惑わされる時間
家にいてテレビを見ていても、家から1歩外へ出ても、メディアや広告、本当にありとあらゆるものを通じて、強迫的なメッセージがぼくたちに送られてくる。
お金をもうけて貯め込みましょう、快適な家に住みましょう、健康になりましょう、いつか来る危険に備えましょう。
映画監督のトム・シャドヤックはそんな状況をシンプルに喝破した。
「ようするに今のままの君じゃダメというわけだ」
ミニマリズムを意識していると、メディアや広告に惑わされる時間が減る。「自分は必要なものをすべて持っている」という自覚ができるからだ。すべて持っていると思えればほとんどのメッセージは、スルーできる。足りないと思うモノのために、心がかき乱される時間が減る。
02.
買い物をする時間
ミニマリストはそもそもモノをあまり買わないので、買い物の時間が減る。新しく買い物をすることももちろんあるが、その時間も減る。ミニマリズムを進めていると、モノを選ぶ基準がはっきりしてくるので、迷う時間がなくなるからだ。
気に入った同じモノを買い続けたり、修理して長く使えば新たな選択肢で迷う時間はない。「これでいい」と充分に満足できているので、新しいモノに目がいく機会も少ない。モノに限らず、選択肢を絞るのは決断を早くし、ムダな時間を削るために欠かせない。
03.
家事をする時間
家事にかかる時間は、本当に圧倒的に減る。部屋にモノを置かず、ミニマルにしていると、掃除にかかる時間は激減する。服を少なくすると洗濯の手間も減るし、今日何を着るか、迷う時間も減る。
以前は太陽の光でホコリが目立つのが嫌で、光をシャットアウトしていた。今は太陽の光で起きるようになった。目覚めると部屋はいつもキレイで、起きるのすら楽しい。自然と以前より早起きになる。早起きで生まれた朝の時間も、ぼくには大きい。
04.
引っ越しの準備時間
この春、ぼくは引っ越しをした。事前にパッキングはなしで、普段生活しているままの状態から荷物をすべて出すまで、30分しかかからなかった。照明を外したり、洗濯機を外したり、そんな時間も入れて30分。引っ越しに時間がかからないから、普段の外出と同じような気軽さで、これからは引っ越しができる。
05.
ダラダラしている時間
家の中が簡素でキレイだと、ダラダラしている時間も減る。以前は休日もよくベッドでダラダラしていた。
「昨日の洗い物しなきゃ!あと掃除機もそろそろかけなきゃ、というかこのダラダラ寝てるシーツいつから洗濯してないのかな。よし、どれからやるのが一番効率がいいかな、洗濯してる間に掃除と洗い物をする。これだ。いや、今この着てる服も洗いたいから、この服のまま掃除してから洗濯しようかな。……なんかめんどうになってきた」
以下永遠ループ。モノが少ないと、毎日やらなければならないことが少ない。目の前の雑用を次々片付けるので、溜まらない。何事においてもキビキビ動けるようになる。
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』
コンテンツ提供元:ワニブックス
ワニブックスに勤務。すべてを保存し、何も捨てられない汚部屋出身。2010年ごろから身の周りのモノを手放し始める。2014年クリエイティブディレクターの沼畑直樹とともに、ミニマリズムについて記すサイト「ミニマル&イズムless is future」を開設。