「神様に祈るだけでは、問題は解決しない」ダライ・ラマの発言に考えさせられる(仏・同時テロ)
独メディア「ドイチェ・ヴェレ」が行ったダライ・ラマ14世への単独インタビューで、先のパリ同時多発テロを受けて、事件後初めて公の場で発言をしました。
ここでは、彼のコメントの一部を紹介します。
神に祈るだけでは
本質的な問題を
解決することはできません
“調和”と“協調”のある世界へ
ただ神様に祈るだけでは、本質的な問題は何も解決することができません。私は仏教徒ですから、祈りを信じています。しかし、この問題をつくり出してしまったのは、我々人間なのに、いま私たちは、神様に解決を求めている。それでは筋が通りません。神様はきっとこう言うはずです。「自分で解決しなさい」と。なぜなら、始まりは私たち人間なのですから。“調和”と“協調”、人道的な価値を育むために私たちに必要なのは、計画的なアプローチです。もし、今すぐそれ始めることができるなら、今世紀はこれまでとは違う結果になるはず。それは、この世界に生きる私たちみんなの利益です。家族や社会のなかで平和のためにつくしましょう。神様からの救いを期待してはいけません。もちろん、仏様や政府にも。私たちが今日直面している問題は、信仰や国籍のわずか「表面的な相違」の結果ではないでしょうか。私たちはみな、ひとりの人間なのです。
Top Photo by Francine Orr/ Los Angeles Times/ Getty images