【研究結果】夢や目標は、公表しないほうがいい
目標を達成しようとするときに、内容を周囲に公表する人もいれば、自身の心の中だけにとどめておく人もいます。これは性格やスタンスの違いですが、ある研究によると後者のほうが良い結果につながると分かったのだとか。一体、そこにはどのような理由があるのでしょう?「I Heart Intelligence」の記事を紹介します。
目標を周囲に伝えすぎると
“興味”を失ってしまう
誰しも1度は、優れたアイデアやプラン、今後世の中に広がりそうなことについてを周囲に話したことがあるのではないでしょうか。たとえば、本を書く、マラソンに参加する、新しく学校に通うなど。ただし、誰かに伝えたところで自分の考えに影響はありませんよね。
目的を達成するためには、周囲のサポートが必要だから話す、という場合もあるでしょう。確かに、興味を持ってくれる人とつながりを作ることも大切。でも、自分の目標が明確になっていくにつれて、それに対する興味が失われていった、なんて経験はありませんか?
今後は、他人には言わないようにしましょう。ある研究結果によると、周りに自分の夢や目標を話した人のほうが、それを実現しにくいということがわかりました。人に伝えることで満足してしまい、必要な努力をしなくなってしまうのだそうです。
まだ達成していないのに
脳が“勘違い”することも
ニューヨーク大学で心理学に携わるPeter Gollwitzer教授は、1982年から研究を続けていますが、最近、新しい研究結果を発表しました。それは、「自分の意志が公のものとなることは、その実現性とのギャップを広げるのか」というもの。
彼が言うには、ある問題に対しての解決策を提案し、それが周りに受け入れられると、まだ実際にはその解決策が機能していないにもかかわらず、脳が「現実」だと認識してしまうようです。
「母親が小さな子どもに対して、『いい学校に入れてあげる。たくさんの習いごとだってさせてあげるわね』などと話している場合は、その子育てプランは成功しない可能性が高い。なぜなら、子どもに話したことで、母親はある程度の満足感を得てしまっているからである」
体重を減らすことも、世界一の母親になろうとすることも、周囲には話さないほうが、思いが形になる可能性が高くなると研究結果は示しています。自分の決めたことにアレコレ言ってくるような人を避けることもできますよね。“自分らしさ”とは、自分が何を望んでいるかで決まるもの。自分を高めることにおいては、考えを伝えることは必要ではないのです。
2016年の目標は
心の中だけにとどめて!
63人を対象にそれぞれ違う4つのテストを実施したところ、自分の達成したいことを人に言わないほうが、そうでない人よりも実現できる可能性が高いことが分かっています。
自分の考えや望んでいることを心に秘めておくことは不自然な気がするかもしれません。でも、一度試してみてください。そろそろ新年の抱負を考えるころでしょうが、もちろん、周りには内緒で。そして、目標を達成し「いつの間に!?」と驚かせてあげましょう。
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