今年も満開、ありがとう。日本全国「ダレカニミセタイ」桜景色11選
南北に伸びる日本列島。花満開の便りがようやく北海道に渡り、このゴールデンウィークに見ごろを迎えるようです。
今年も日本全国が桜色に染まりました。Instagramのハッシュタグ「#ダレカニミセタイケシキ」にも、日本全国から美しい桜の便りが届いた模様。
普段、地元やご近所の桜景色しか、あまり目にする機会がないかもしれません。そこで、今年の桜の見納めに集めた11選。桜にまつわる風流な「桜言葉」とともに。
早朝の「花影」
花影(はなかげ・かえい)とは、月明かりなどで水面に映った桜花を表す言葉です。こちらは、奈良県南部の下北山村、Criss1016さんの見た風景。水面に映る満開の桜にうっとり。早朝5時50分、朝一番の静けさの中で撮影されたもの。
「花霞」の千本桜
満開の桜が遠くに遠くに霞がかって白く見える様を喩えた言葉に、花霞(はながすみ)があります。ご存知、吉野の千本桜。シロヤマザクラを中心に、山肌をピンクに染める奈良の春の名物詩ですね。
今度は下から。tadashinoseさんのオススメは、山の中腹から見上げる千本桜だとか。
夜の水面に「花筏」
水面に散ったひとひらが、吸い寄せられるようにしてできる花筏(はないかだ)。群馬県・華蔵寺公園に隣接した遊園地をバックに、幻想的なピンクの夜を表現しています。
日本三大桜の「花あかり」
満開に咲く花の白さで、夜になっても木の周辺がぼうっと明るく感じられることを花あかりと表現します。こちらは、日本三大桜のひとつとして、国の天然記念物指定を受けた福島県・三春滝桜。peanutsayaさんの作品は名木と三日月の共演。
星降る天の川と、又兵衛桜の花あかりの饗宴を収めたevolve_basisさん。夜にしか見せない枝垂れ桜の表情もステキですね。
こちらは、静岡県川根の大木。神秘的な夜空と桜が見事にマッチ。
満開の枝の合間に「桜人」
桜を愛でる、お花見を楽しむ人のことを表現した桜人(さくらびと)。こちらは、都内の桜の名所のひとつ千鳥ヶ淵。緑の葉がちらほら目立つようになった、桜の枝の隙間から、お堀に浮かぶボートをパシャ。
快晴に「零れ桜」
こぼれんばかりに咲誇る満開の桜から、はらはらと花が散る様子をみて、零れ桜(こぼれざくら)という言葉が生まれたんだとか。奈良県最古といわれる千年桜があるのは、宇陀市佛隆寺。樹齢は推定900年といいます。快晴の空に珍しいモチヅキザクラの白い花びらが栄えますね。
「花の雲」の下を鉄道が行く
満開の桜が一面に連なっているよ様子を雲に喩えた言葉・花の雲。dera_e_monさんのベストショットは、ピンクのトンネルの中を走り抜ける小湊鉄道線。桜が終わるころ、今度は斜面に咲いた菜の花が満開になるんでしょうね。
金色の「夜桜」
京都府・東寺。夜桜のライトアップでお堂も桜も金色に。
散り際も艶やかに「花嵐」
桜の花の盛りのころに吹く風を表現した、風流な花嵐(はなあらし)。東南の春風に花びら散る瞬間を捉えたy.s.bibintyoさん。これも美しい一枚。
最後に紹介するこのしだれ桜は、熊本県阿蘇市に今年咲いた桜です。撮影からわずか数日後、この地を先の大地震が襲いました。どうか、来年も満開の景色が訪れますように。
ほんの数日間。
毎年、それを待ちわびて春の訪れを感じ、桜のもとへ出かけて饗宴に酔いしれる。また来年、ステキな桜に会いましょう!