夢は「Apple博物館」館長。15歳少年が集めた、世界屈指のコレクション
まだ10歳のとき、初めて目にした「iMac G5」に一目惚れした少年。おもちゃのミニバイクと家の除雪機とで、物々交換して手に入れた人生初のパソコン。それから、わずか5年で世界有数のAppleコレクターに。
現在、高校に通う15歳。彼のコレクション、質も量もスゴいんです!
Appleの歴史そのものを
たった5年で集めた少年
米メイン州に暮らすAlex Jasonくん。クラシファイドコミュニティサイト「Craigslist 」で手に入れた、人生初のiMac G5はもっぱら宿題とゲームをするためのものだったとか。ところが、次第にパソコンに魅了されていくうちに、なぜか彼はプロダクトの収集に熱を入れることに。
Alexくんのコレクションの一部を紹介すると、Appleがコンピューター産業に本格参入するきっかけとなったApple Ⅱをはじめ、歴代のApple製品、初代Macintosh、iMacやMacbook、さらにはiPodやiPhoneと、試作品から最新モデルまでAppleの歴史そのものが一同に介しているのです。
驚くのはそれだけじゃありません。“アメリカ現代文化の象徴”として、オークション運営会社「クリスティーズ」が6,900万円の評価額を付けた(2014年12月)ことでも話題になった初代Apple Ⅰ(わずか170台が生産され、現存するモデルは約60台と言われている)が、なんとスティーブ・ウォズニアックが書き上げたコード表とともにAlexくんの手にも。
「みんな新しい物を求めるから」中には、タダ同然の価格で
手に入れたものも!?
手に入れたものも!?
当然ながら、Apple製品マニアたちの間では、今やAlexくんの名は誰もが知る存在。「Cult of Mac」によれば、この少年、ヴィンテージ・コンピューターの購入資金は自宅や近隣住民の庭の芝刈りで得たお小遣いだというのですが、はたして本当にそれだけで、これらの品々を揃えることができるのか?は眉唾モノですが……。今年、高校一年生になったコレクター(写真右)は、自身のコレクションについて、こう述べています。
「ボクが欲しいのは型遅れのコンピューターたち。みんなにとって不要なそれらが、ゴミ同然に捨てられていることに気づいたんです。あとは雪だるま式に増えていった感じかな」
「世界トップ20」入り!?15歳のAppleコレクター
現在、世界中におよそ数千人ほどのAppleコレクターがいて、Alexくん同様、自宅を展示室代わりにコレクションを収集しているそうです。ところが、
「ほとんどは50台くらいが関の山。ところが、250を超えるAlexくんの質と量は、間違いなく世界のトップ20に入るもの」
こう評するのは、Apple製品のビジュアルヒストリーを撮りためたビジュアルブック「iCONIC」の著者で、自身もソフトウェア会社を設立したJonathan Zufi氏。15歳といえば、初代iPodが発売(2001年)された年に生まれた、まさにデジタル世代。その彼がヴィンテージの領域にも興味を持ち、莫大なコレクションを所蔵することに、専門家も驚きを隠せません。
市も全面協力。図書館地下室を保管庫として貸出
夢は、自身のコレクションを一般公開した「Apple博物館」の開館と語るAlexくん。現在、ピッツバーグ市内のカーネギー図書館にて、彼ご自慢のコレクションは大切に保管されています。
これまた驚く話ですが、個人のコレクションに対し、図書館側が全面協力。約100平米ある地下室をコレクションルームとして貸し出しているんだそう。早ければ2017年には、一般公開を予定しているんだとか。
以下の動画では、コレクションの全容がチェックできます。まさに、Appleの歴史がここに!