今にも自殺しそうな少年を見つけたとき、警察官は同じ目線で話し込んだ。
約3か月前に、米ノースカロライナ州シャーロット市で撮影された、一枚の写真。
パトロールをしていた警察官ティム・パーディは、たまたま駐車場にいたひとりの少年を見つけます。彼は自閉症で、以前から警察官に対しての暴力を繰り返していたそうです。その日も学校を抜け出していました。その錯乱している様子は、今にも自殺をしてしまいそうなほどだったそうです。
それを知りながら、パーディは彼の前に腰を下ろすと、こう言いました。
「どうしたんだ? 大丈夫か?」
座って、同じ目線で
話すこと
話すこと
パーディは少年の目をまっすぐ見つめました。それから、ふたりは20分ほど話をしたといいます。学校のことや家族のこと、スポーツの話……話題は他愛もないものでした。話し終える頃には、ふたりとも声を出して笑いあっていたそうです。
自暴自棄になり自殺もほのめかしていた少年は、そのあと無事に保護されました。パーディの心温かな行動が、彼を救ったのです。
この時の行動が大きな話題となり表彰まで受けたパーディは、こう語ります。
「警察官なら誰でもやっていることだよ。ただ、普段は表に出ることが少ないだけさ。もしそれが自分の愛する人だったら、どう接するべきか。そう考えることが大切だと思っているよ」
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