ラップをするAIをプログラミングしたのは、アメリカのど田舎に住む17歳の少年だった
AI(人工知能)の進化は、僕たちの想像を越えている。
小説を書いたり、作曲をしたり、将棋をしたり。最近では、ラップまで覚えたようだ。
AIにラップを教えたのは、米国ウエスト・バージニア州に住む17歳の少年ロビー・バレットくん。米国を代表するラッパーであるカニエ・ウエストの6,000行ものリリック(歌詞)をAIに覚えさせたのだ。AIは、リリックを並べ替えてラップソングを歌い、やがて、オリジナルのラップを歌い始めたという。
どれどれ。ふーん。聴いてみるとボカロみたいな音声ではあるけれども、ちゃんとライム(韻)を刻んでいるじゃん!
オープンソースの
ソフトウェアで
AIプログラムをコード化
ロビーくんが住んでいるのは、畑だらけの田舎町。シリコンバレーのようなハイテク環境とは天地の差だ。でも、この環境のおかげで、ロビーくんはオープンソースのソフトウェアを使って自らコードを書き、AIのプログラムを構築するようになったのだとか。
Python(パイソン)というプログラミング言語を学んでいたロビーくんは、半日でほとんどのコードを書いてしまい、残りの時間は最適化のために費やしたらしい。こうして、AIにはカニエ・ウエストの6,000行のリリックがインプットされて、ラップができるようになったという。
今の時代、オープンソースのソフトウェアがあれば、どこにいてもプログラミングが可能となり、ロビーくんのような発信もできてしまうのだ。
ロビーくんの夢は
大きく拡がる
ここまでだって充分にスゴイのにロビーくんの夢はもっと大きな夢を描いている。
「数学、コンピュータサイエンス、そして、アートの要素を組み込んだプロジェクトに取り組みたいんだ」
そもそも、AIにラップをさせる件も、ロビーくんが通う高校のプログラミング・クラブでの賭けがきっかけだったのだとか。17歳の天才少年は、今後、どんなプログラムを完成させるのだろうか。今から、楽しみだ。