教養を短期間で徹底的に身に付ける。デンマークにある「大人の学校」が日本人向けプログラムを開講

デンマークには、大人が教養を学ぶ「フォルケホイスコーレ」という学校があります。と言っても試験はなく、17〜18歳以上なら誰でも学べて全寮制。期間は数ヶ月間ですが、現地では履歴書にも書ける、れっきとしたもの。

学ぶ内容は歴史、文学、ITや演劇、写真などさまざま。自分を見つけるための場所という位置づけなこちらに、1週間〜3週間留学。この国の文化や社会を学ぶという、日本人向けのサマープログラムが8月から開講します。

そもそも
フォルケホイスコーレって?

今回のプログラムを企画した、デンマーク社会を学ぶ研修コースなどを提供するIFASの山本勇輝さんによると「多様なバックグラウンドを持つ人たちが人生を学びに来る場所」なのだそう。

授業は対話を大事にするディスカッション主体で進められ、年代は違っても対等な立場で話しをするという点が特徴。試験がなく、資格も取れないけれどそれゆえに自分のペースで目的の教科を学べるという場所です。

日本ではカルチャースクールや大学のエクステンションセンターに例えられることも多いようですが「北欧留学ナビ」によれば「北欧の歴史と文化を背景に生まれ、しっかりとした教育理念に裏打ちされているものであり、北欧の教育文化としてしっかり根付き、様々な影響力をもっている」教育施設なんですって。

何を学びに、
どんな人が通う場所?

大学進学前に「本当は何がしたいのか」を探したり、夏休みを利用して家族で参加。また、老後の楽しみのためや、デンマーク生活に慣れるため、はたまたダイエットなど、参加者によって目的はさまざま。

学校によっても特徴があるので一概には言えませんが、時期、利用者に合わせ柔軟に姿を変える「学校」という説明が一番合っているかもしれません。それだけ間口が広く、いろいろな分野に対応できるということ。

「理論と実践の
つなげ方がすごい」

実際にフォルケホイスコーレへ通われた人は、ここで何を得たのでしょう。IFASに寄せられた声を紹介します。

社会福祉コースを学びに留学した介護福祉士の女性は「理論と実践のつなげ方がすごい。介護技術を知識としてだけではなく、どうやって現場で使える能力として学ぶ側が吸収できるようにするか、に重点が置かれていた」とコメントしています。

山本さんも生徒として学んだ1人。日本でサラリーマンをしていた時「実生活にいきる教育」を経験したいと会社を辞めて留学、教員として運営を行うなど深くこの学校に関わりました。その経験の中で、日本にもこの仕組みを取り入れられたら、と考えるようになったことが同団体設立につながったのだそう。

「日本人向けプログラム」
の内容は?

IFASが現地のフォルケホイスコーレとコラボレーションして開講するプログラムの内容は2つ。それぞれ見ていきましょう。

学びに新たな価値観を求めている人や、教育・社会・コミュニティのあり方を考え直したい人向けなのが、サスティナビリティーがテーマの「ノーフュンス・ホイスコーレ短期コース」。自然の中で幼児教育を行う「森のようちえん」やエコビレッジなどをめぐるプログラムを通し、福祉や教育、環境などについて学びます。基本的に授業は日本語で行われますが、課外活動は英語で実施されます。

日本文化の価値を考えたい・発信したい人、また、デンマークの教育に興味があり、日本の教育のあり方を考えたい人向けなのが、「ボーセイ・ホイスコーレ短期コース」。現地の学生に混じってヨガやアウトドア活動を行ったり、社会問題についてのディスカッションから自分の存在を見つめ直す授業を行うというもの。ここでの授業はすべて英語で行われます。

どちらも締め切りは7月27日で、価格は社会人9万円から。2つのコースとも、IFASのスタッフが通訳のような形でサポートを行ってくれるそうですが、最低限の日常会話レベルの英語力があれば安心なよう。

国連の「World Happiness Report」で、幸福度ナンバー1によくランキングされる国として知られているデンマーク。世界的に高レベルな福祉と環境を現地で学んだり、はたまた日本人としてのアイデンティティを異国の地で見直す、いい機会となるかも?詳しい情報はこちらから。

Licensed material used with permission by IFAS
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