好きな仕事で「1,000人のファン」をつくる12の方法(後編)
人気起業家である猪熊真理子さんの著書『「私らしさ」のつくりかた』では、なりたい「私」の見つけかたから、好きなことを仕事に変えて、ファンをつくるまでの方法が書かれています。
「好きな仕事で1,000人のファンをつくる12の方法」の前編では、6つの方法を紹介してきました。後編では、さらにそのファンをキープするコツ6つ(7〜12)をご紹介します。
07.
ひとりよがりの情報発信はしない
好きなことを仕事にしようと思う時、商品やサービスを知ってもらうためにも、セルフブランディングの観点でも欠かせない発信ツールである、SNSやブログ。情報発信するときに忘れてはいけないのが、「情報をプレゼントする」という気持ちを持つことなのだそうです。
ためになる情報を発信している人には、人が集まり、情報が集まる。そのグッドスパイラルを手にすれば、ファンはどんどん増えていきます。
08.
「なんとなく不安」になるのをやめる
新しいことを始めようと思うとき、なにかに挑戦するとき。「不安」が自分の心の大部分を占めてしまうことはありませんか?
なんとなく、ぼんやりと不安になってしまうときは、まずは、「いまの自分にできていること」と「できていないこと」を把握するところからはじめます。そして、できていないことをできるようになるためにはなにが必要か、洗い出していきましょう。
09.
「人脈」をつくろうとしない
「人脈をつくる」という目的を忘れて、純粋に人に興味を向けてみることが大切です。損得勘定が見え隠れするよりも、ポジティブな好奇心が伝わったほうが、「この人おもしろいな」「一緒に仕事をしてみたい」「協力したい」と思ってもらえる可能性が高まります。
それから、はじめて出会うかたに自己紹介をするときは、肩書きだけではなく、自分は「なにをやりたいと思っているか」を伝えるようにしましょう。
「なにをやりたい人なのか」をわかってもらえていると、新しくはじまるプロジェクトに声をかけてもらえたり、知り合いを紹介してくれたりと、人のご縁(人脈)が波紋のように広がっていくのです。
10.
「助けてほしい」と素直に言ってみる
起業というと、リーダーシップを発揮してみんなをグイグイ引っ張っていくような「強い」イメージがあるかもしれません。
もちろんそういうタイプの人もたくさんいますが、近頃活躍している若手起業家は、芯の強さはありながらも、しなやかで人間らしいリーダーが多くいます。しなやかで人間らしい起業に向いているタイプをまとめると、以下の3つが共通点として当てはまるそうです。
①好奇心旺盛である
いろいろなことに興味を持ち、いろいろな人と積極的に出会う。社会にあるあたり前のことにも「どうしてそうなんだろう?」と問いを持てる力が、社会の隠れたニーズを見つけ出し、新しいビジネスアイデアを生み出すのではないでしょうか。
②「だれかのため」を最優先している
活躍している起業家ほど、ファンやビジネスパートナー、起業家仲間、家族、友達、恋人など、目の前にいるかけがえのない存在を大事にしています。それも、「喜んでほしい!」「役に立ちたい!」という純粋な気持ちで動いている人が多いような気がします。反対に、自己中心的な考えかたをしている人は、残念ながら成功が長続きしません。
③人に弱さを見せられる
成功している起業家は、自分の弱さを無理に隠そうとせず、必要なときにはだれかを上手に頼れる人がほとんど。隙のない完璧な人は、まわりに「私の協力なんて必要ないだろう」と思わせてしまいがち。いい意味で人間らしい人のほうが、仕事を成功に導いてくれるファンや協力者を得やすいのです。
11.
「アンチ」にひるまない
ファンが増えるにつれて起こってしまう可能性が高まるのが、ネガティブなことを言われる、SNSに悪口を書き込まれる、根も葉もない噂を流される、などの被害。やってはいけないのが、その場の感情に任せて怒ったり反論したりすることです。
怒りの感情のピークは、6秒ほどと言われています。まずはひと呼吸おいて、その場を乗り切る。相手の真意はいったん置いておいて、自分の心を守ってあげることが大事です。
冷静になったら、考えるのは原因と対策。もし単なる悪口ではなさそうなら、自分の最近の言動にいたらない部分がなかったか、謙虚になって振り返ることが大切。相手が面識のある人なら、その人とのやりとりや関係性を思い返す。匿名であれば、SNSやブログ、メディアなどでの自分自身を思い返してみる。
そして、必要に応じて真摯にコメントを返したり、直接お話しする場を設けたり、お互いにとってベストな形で解決できるような方法を検討します。
12.
業務効率がアップする小ワザを使う
好きなことを仕事にしようと思うと、なんでも自分でやってしまいがちになり、時間がいくらあっても足りないくらい忙しくなってしまうことも。
「自分にしかできない仕事」に時間を割くためにも、会社員時代以上に業務の効率化はマスト。小ワザを組み合わせて使うだけでも、たくさんの時間が捻出できます。
たとえば、とにかく毎日やることが多いという人は、タスクとスケジュールの管理をしっかりすること。「重要タスクは自分にメール」「期限が決まっているスケジュールは、アプリで。期限が決まっていないやるべきことは、箇条書きでスマホのメモに保存」などするだけでも、抜け漏れがなくなったり、期限を過ぎてしまわなくなります。
また、忙しくなればなるほど「明日以降にやろう」と思っていた仕事が溜まってしまうもの。「メールはためずに即レス」「今日できることは今日する」など、今目の前にあるもの優先順位をつけながらも、できるだけ早く対処していくことで、いっぱいいっぱいにならずに時間を効率的に、ミスなく仕事を進めることができます。