ドラァグクイーンの舞台裏に密着。魅惑の世界へようこそ。
「ドラァグクイーン(Drag Queen)」という存在は、日本でも徐々に浸透しつつあるかもしれない。もともとは、ゲイやバイセクシャルのカルチャーとして生まれたもので、派手な女装をしたパフォーマーを指す言葉。とはいえ、今では異性愛者や女性の場合もあるなど、その形は多様化しているらしいのだが。
ちなみに、「ドラッグクイーン」というワードが使われることもあるが、麻薬(Drug)と混同される恐れがあるため、区別して「ドラァグ」と表されているとのこと。
さて、前置きが済んだところで、話をロンドンのとあるバー「The Glory」へと移そう。ここでは定期的に街一番のドラァグクイーンを決める大会が開催されている。以下は、その舞台裏をインタビューしながら撮影したもの。
15分にもおよぶ映像は、こんなセリフから始まる。
「みなさん、お元気?Gloryへようこそ。
あなたは男?女?どっちも?それとも、どれにも当てはまらない?
まあ、いいわ。ここでは、そんなこと誰も気にしないんだから」
ここでは、その中から3人の「クイーン」を紹介。
01.
どんな“文化”にも対応する
CAMILLE LEON
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首のタトゥーが印象的な彼女はCAMILLE LEON。名前はカメレオンからインスパイアされたものらしい。
「どんな文化にもカモフラージュしてみたかったし、私の人生に輝きを与えたかったの。そんな時に、あるドラァグクイーンに出会って、2週間彼女を眺め続けたわ。いま思えば、それが私の人生を変えるキッカケになったわね。
私は『決められたもの』から解放されたいの。男や女、トランスジェンダーとか関係ない。目標は、自分のショーで『全ての性別の特徴』を出すこと」
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02.
常に高みを目指す
RUBY PORCELAIN
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「化粧をしてショーに出るようになってから数年経つかな。最初に大会に出たときは成績がスゴく良かった。そこで、少しの間ドラァグからは離れたんだ。ブランクを埋めるのは大変だけど、常に上を目指しているよ。
ステージの上では、自分のいろんな表情や感情が出せるといいな」
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03.
北ウェールズ出身の新人
Lori
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「ここで働き始めて約1ヶ月。演技をするために、北ウェールズからロンドンに移住してきたんだ。
18歳の時にできた彼氏に出会うまでは、ゲイを知らなかった。小さい村の出身だから気づくのが難しかったのかもしれない。もしここで生まれていたら、もう少し早く楽になれたと思う。この考えが普通で受け入れられるべきことなんだ、と知れただろうしね。
2年しかロンドンには住んでいないけど、もっと長く暮らしているような気がするよ。ありのままの自分でいられるからね」
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自身のありのままの欲求を本気でかなえようとする姿には、無条件に惹きつけられる。15分の映像はやや長めではあるが、しがらみから解き放たれた“女王たち”のエネルギーを、ぜひ体感してほしい。