「乳がん探知ブラ」。開発したのは13歳のときに母を失いかけた大学生
いつも、側で支えてくれるお母さん。喧嘩をするときもあるけれど、それは私たちのことを思ってくれているから…。お母さんにはずっと元気で笑っていてほしい。だからこそ知っておいてほしいブラジャーがあるのです。
それは、メキシコ出身のJulian Rios Cantu君がCEOを務める「Higia Technologies」が開発したもの。お母さんへの愛がきっかけで発明されたこのブラジャーは、多くの女性を守るために作られました。
「13歳のとき、
母を失いかけたんです」
「僕が13才のとき、母は乳がんの診断を受けました。2回目でした。腫瘍は半年もしないうちに米粒からゴルフボールの大きさになりました。診断を受けるのが遅かったこともあり、両胸を切除しなければいけなくなり、命を失いかけたのです」
映像のなかでお母さんへの思いを語るJulian君。自分と身近な大切な人に起きた悲痛な経験こそが、がんを探知できるブラジャー開発の原動力だったのです。既存の検知方法より少しでも早く見つけられるように…。
年に1回の検診じゃなく
週に60〜90分
それにしても、着けるだけで一体どうやって検知できるのでしょう?
じつはこのブラジャーには、触れることで質感、色、温度、そして胸と胸周りを認識できるセンサーがついています。週に60〜90分使用して定期的に検査することで、正確な診断をすることに繋げられるということです。
データはアプリと連動し「Higia Technologies」が行う特別な計算方法などにより分析され、毎週本人に診断が送られるのです。
「Higia Technologies」によると、これまでの診断方法と比べて「95%のタイムギャップ」を埋められるのだとか。
若い起業家に
メキシコ大統領も激励
Higia Technologiesのメンバー。右から2人目がJulian君。
このブラジャーはまだ試作段階ですが、大学生らの起業を後押しする「The Global Student Entrepreneur Awards (GSEA)」で優勝。メディアにも取り上げられ、これから商品開発の面でも企業としての成長面でも、さらに飛躍していきそうです。
これにはメキシコ大統領も「#TalentoMexicano(メキシコの才能)」というハッシュタグを付け、彼らを称えたほど。