教科書では教えてくれない「ロンドン裏の顔20」
誰だってその国の首都のことは、知っているつもりになるものですよね。特にそこに住んでいれば尚のこと。たとえばロンドン。ウェストミンスター、バッキンガム宮殿、あらゆる観光スポットここあそこ。でも、得てしてこうしたビッグシティほど、まだまだ謎が埋もれているもの。
不動産会社「Central London Apartments」が紹介するロンドンの裏の顔、もう世界中の人々から踏みならされたあの場所にも、意外な事実が隠されていました。
01.
1916年まで、Harrodsでコカインが買えたらしい
世界有数の高級百貨店でコカイン?どうやらそれは、花粉症や鼻水の治療薬として販売されていたものだそう。それでも純粋なコカインだったというから驚きです。
02.
第二次大戦中、ナチスにはネルソン記念柱を強奪する計画があった
ナチスドイツのイギリス侵攻は未完に終わりましたが、ヒトラーはネルソン記念柱をベルリンへと持ち帰る計画を立てていたという話。ナチ親衛隊( SS)らは、「もしこの記念柱をベルリンに持ち帰ることができたら、ナチスドイツの勝利を高らかに宣言する象徴になる」と、主張していたようです。
03.
コヴェントガーデンは、スペルミスから生まれた
現在、英語で「Covent Garden」と表記しますが、16世紀から1974年まで、ここは女子修道院(Convent)に付随する菜園だったそうです。Covent、Convent、このスペルミスから名前が残ったんだとか。
04.
開通当初も、タワーブリッジの上を人々は歩いていた
1894年に開通してから一時閉鎖されるまでの16年あまり、ウォークウェイズは一般利用されていました。ところが、当時ブリッジのてっぺんまで登るには階段のみ。そこまで上がることを面倒に感じたのでしょう、徐々に利用客は減少していったようです。
05.
ホワイトホールの地下は軍用ネットワークの大動脈らしい
シティ・オブ・ウエストミンスター内を南北に走るこの道路。第二次大戦、冷戦時代に築かれた、膨大な地下ネットワークが張り巡らされているという情報です。正確な数は明らかにはされていませんが、それらすべてがどう接続されているのか…ここもミステリー。
06.
市内至るところから発掘される古代生物たち
オオカミ、クロコダイル、マンモスの骨格、トラファルガー広場の地下からはカバやゾウも出土されています。
07.
映画『フルメタル・ジャケット』の中のベトナムは、ほどんどがロンドンで撮影
映画監督スタンリー・キューブリックは、撮影の期間中ロンドンに移り住み、ここで映画のほとんどを撮影したそうです。劇中、壮絶な戦いの舞台となったフエも、当時イースト・エンドにあったベクトン・ガス工場の跡地を使ってのもの。
08.
ムクドリの飛来により、ビッグ・ベンは時計を5分遅らせたことがある
1945年、1949年、さらに1995年と3度にわたり、このムクドリの飛来がちょっとした騒動を招くことに。これにより、ビッグ・ベンの時計の針が5分遅れたというのですから。
09.
「ロンドン大火」によって亡くなったのは、わずか6人だけ?
市内の歴史のなかでも、1666年の「ロンドン大火」は街を破壊に導くような一大事だったにも関わらず、公式な記録によれば、奇跡的にも死者数はわずか6名でした。ですが、これは当時の下流階級の人々の記録が取れていないだけとする説もあり、数字の大小だけで事を判断することもできないのですが…。
10.
ミレニアム・ドームは、ホームレスのシェルターとしても使用されていた
2000年のミレミアムの式典後、娯楽施設「O2アリーナ」と名称を変える前までの期間(厳密には2004年のクリスマスまで)、ミレニアム・ドームはホームレスたちのシェルターとしての役目を担っていました。
11.
ロンドンの地下は地下鉄と川だらけ
かつて、ロンドンにはたくさんの河川があり、街の整備とともにその姿を消していきました。たとえば地下鉄スローン・スクエア駅の地下ウエストボーンや、バッキンガム宮殿の下を流れるタイバーンなど。地下には今も河川が残っているところも。
12.
ウォータールー橋は、ほぼ女性たちによって造られた
1817年に開通し、一度解体されたウォータールー橋の再着工が始まったのは第二次大戦最中。男性のほとんどは戦地へと赴き、作業にあたったほとんどは女性だったそうです。ここから、別名:婦人橋とも呼ばれるように。
13.
15分以内に挙式をあげなければいけない、忙しいチャペルがあった
ネバダ砂漠に点在する小さなチャペルで結婚式を挙げるカップルが増えるずっと以前から、ロンドンにも似たような教会がありました。1613〜1754年までのあいだ、この教会ではあるユニークなしきたりが。それは式典を15分以内に終わらせなければいけないというもの。
というのも、周辺地域に刑務所があったため、治安に配慮した市が独自の条例を定めていたようです。
14.
トラファルガー広場には、UK最小の警察署がある
観光客が集まる南東エリアには、イギリスでもっとも小さな警察署があります。一度に2人を入れたら満杯になるような極小スペース。といっても、近年ここは使用されていないため、警察官が常駐しているわけではありませんが。
15.
およそ1,000体の遺体が埋葬される駅がある
ちょっと薄気味悪い話ですが、ペストについて聞いたことがあるでしょう。未曾有の感染病により亡くなった人たちの墓が建てられたのがアルドゲイト駅の東。疫病は短期間に10万人を超えるロンドナーを死に至らしめたため、埋葬用の墓が市内各所に必要となっていたようです。
16.
ジョージ・ワシントン像はアメリカの土を踏みしめている
アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンが「イギリス支配からの解放」を宣誓したのは有名な話。その際、イギリスの土は2度と踏まないとの彼の決意を称し、台座の部分の土をわざわざアメリカから取り寄せその上に像を建立したそうです。
17.
「ビッグ・ベン」は、あなたが思っているようなものではない
ロンドンで最も有名なランドマークといえばビッグ・ベン…ですが、技術的にはこの呼び名では呼ばれていないんです。ビッグ・ベンが意味するところは、タワー内部に設置された「つり鐘」のこと。
タワー自体は、2012年女王の在位60周年を記念して、「エリザベス・タワー」へと改称。その前もクロック・タワーが正式名称でした。
18.
ロンドン子専用のATMがある
ロンドンには特殊な言語に対応したATMが30機設置されているのを知ってましたか?それが「Cockney(ロンドンっ子)」。たとえば預金残高が残り少ないときには、ユーモアあるこんな表記で「rattle and tank balance(タンクがカラカラ鳴っている)」。引き出しも「some moolah for ya sky rocket(ロケット開発のためのお金を)」とね。
19.
かつて、ロンドンはビールの洪水に見舞われたことがある
夢みたいな話ですよね?これ1814年に起きた事実なんです。「Meux & Company」という当時のブルワリーでトラブルがあり、約140万リットルのビールが流出、その衝撃でビール樽がドミノ倒し状態で転倒、トッテナム・コート・ロードにビールがあふれたんだとか。
20.
ロンドン市内には、隠された「鼻」と「耳」がある
もちろん本物じゃありません。1997年、アーティストのRick Buckleyは、ロンドン市内35のランドマークに自身の鼻のレプリカを取り付けました。これは市内に張り巡らされた監視カメラ設置への講義を示すインスタレーションでした。
同じように Tim Fishlockも、コベントガーデン周辺や、ウエスト・エンドに小さな耳のインスタレーションを制作。
最近では、10個の鼻と2つの耳を見つけることが、観光客のアクティビティにもなりつつあるんだとか。