モロッコの「ヤギの木登り」は自然の摂理だった
インタビュアー(以下I):おいおいお前たち、なんで木に登っているんだ?
ヤギ(以下Y):僕たちが住むのはモロッコのサハラ砂漠地帯なのだメ〜。
I:砂漠が何か関係するのかい?
Y:特に秋には植物が一切生えないんだメ〜。
I:それじゃ、お腹減っちゃうよね。
Y:だからみんな、実や葉を食べるために木登りを覚えたんだメ〜。
I:怖くないのかい?
Y:もう慣れたメ〜。木の上で過ごす時間が長かったからメ〜。
I:ところで、何の木なんだい?
Y:アルガンツリーという種類だメ〜。
I:木は嫌がってないのかい?
Y:木にイイことをしてるから許してもらっているんだメ〜。
I:というと?
Y:僕たちが食べた後は、一度、体内で消化されるんだメ〜。
I:うんうん。
Y:その後、逆流して地面に吐き出すのメ〜。
I:ちょっと汚いね。
Y:でも、それで、堅い種子は破られて発芽しやすくなるんだメ〜。
I:なるほど。木登りには、ちゃんと理由があったんだね。
Y:これぞ、自然の摂理だメ〜。
Frontiers in Ecology and the Environment 2017, Volume 15, Issue 4, pp 222–223
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