「個室いらずのヘルメット」は、かぶるだけで周りの音を遮断する
作業に集中できる自分だけの仕事部屋を持ちたいけれど、会社員にとって一人ひとりが個室で作業するのは、現実的になかなか難しい。
では、これならどうだろう。特大のヘルメットが周囲の雑音を遮断する。もちろん、周りが声をかけづらい…といった見た目の問題ではなく。
集中力も生産性もUP
雑音の日常よサヨウナラ
デザイン会社Hochu rayuが開発中の『Helmfon』は、衝撃ではなく雑音からその身を守るためのヘルメット。かぶるだけで電話の音や、他人の会話を気にすることなく、自分の作業に意識を注ぐことができるらしい。
外装はニトロ塗装とガラス繊維、内部は発泡ポリエチレン材を用いた、本格的な遮音仕様。さらには、電話機能としてマイクとスピーカーがデフォルトで内臓されているそうだ。電話とセットでつくられたことからHelmfonという名もつけられた。
かぶったまま、
PCや電話で仕事ができる
かぶったままの状態で通話やPCでの作業はできるし、なおかつ自分だけの静寂を確保できる、限られたスペースで仕事しやすい環境を生み出すウェアラブルデバイス。オフィスワーカーにとって、まさにヒーロのような存在のヘルメット、とはちょっと言い過ぎ?
そうそう、Bluetooth搭載なので、個室がないオフィスでも周囲を気にせずWEB会議だって可能。
それにしても、見るからに肩が凝りそうなデザイン。ところが、そこは開発者たちも懸念事項に挙げていたはず、改良に改良を重ね、最新モデルの重量は、わずかに1.5kgというからオドロキだ。
これだけでも十分軽量、けれど首への負担を配慮し、1kg以下を目標に開発を続けるという熱の入れよう。
選べるメットで
遊び心のあるオフィスに
本当にこれ、オフィス用のデザインなのかと疑いたくなるコレクションは、『ミニオンズ』や『バッドマン』など、キャラクターものまで。種類豊富なオートバイのヘルメットに触発され、オフィスが華やぐようカラーリングや、ディテールにこだわっているんだそう。
まあ、そうは言っても……である。
もっともシンプルなものであれ、仕事中にかぶるとなると、少なからず勇気がいる。けれど、それすらHochu rayu開発者らのメッセージングに思えてならない。「遊び心はどんな仕事にだって重要でしょ」と。
仕事一徹にならずに、こういうユーモアで楽しみに変える心のゆとりが、働く上で必要なのは当然のことだよね。
実用化に向けての開発段階にもかかわらず、すでにアメリカの複数の企業からオファーがあるという。仕事と遊びの垣根を越えたようなヘルメット、日本にも必要としている人が少なくないのでは?