ただ滑るだけじゃないスケートパークが、インドで大人気。
日本のように豊かで何でも手に入る国で生活していると、ひとつのモノや場所に愛着が湧くということは、なかなかない気がする。
でももし、正反対の環境で生きていたらどうだろう。例えば、海外の貧しくて小さな村。
インドの田舎で、子どもたちに大人気のスケートパークがあるという話を聞き、「スケートパークなんだからそりゃ人気だろう」と思いつつ調べてみた。すると意外な理由が見つかった。日本で取り入れたとしてもそこまで影響力はないかもしれない、インドにある小さな村だからこそのナイスなアイデア。
スケボー・ヨガ・お絵かき
村の将来のための遊び場
「Janwaar Castle」という名のスケートパークは、インド中部の村Janwaarにある。Ulrike Reinhardさんが、知人や友人から資金を集めて2015年につくったということだ。
誰でも入場できるらしいが、特に子どもはウェルカムみたい。彼らが大人になっても村に残っていたいと思える理由を提供したいからだとか。地方から若い人が出ていってしまうのは日本だけの問題じゃないのだと実感。
ヨガのレッスンをおこなったり、まだボードに乗れなさそうな子どもは絵を描いたりしている。
使用条件は
「学校へ行くこと」
誰に対してもオープン。とはいえ、Reinhardさんは2つの基本的なルールを設けていると「Mashable」に語っている。
1つ目はNo School No Skateboardingといって、子どもたちが学校へ登校しない場合は使用することはできないというもの。事実、スケートパークがオープンしてからは学校の登校率が上がったようだ。どれほど夢中になっても、勉強を怠るべきではないという思いが伝わってくる。
2つ目はGirls First。文字通り女の子を大事にするという精神を教えるためのルールらしい。男性優位のインド社会でこれは重要な教えだろうし、幼い時から自然とジェントルマンらしく振る舞えるのは素敵なことだ。
村や村の将来を担う彼らを大切に思うからこその工夫に、思わず拍手したくなる。