ロックグラスは、木の女王「桐」がいい。
桐はその性質から、古来より「木の女王」と呼ばれていました。
ただ、現代では使われることも少なくなり、日常生活から遠のいていってしまった「桐」。防虫・防湿効果を活かした「桐だんす」は有名ですが、じつはもっと様々な特性があります。
たとえば「職人さんが作る、桐のロックグラス」です。
万能すぎる、桐
まず桐には、保冷・保温効果があります。しかも軽くて丈夫で、とても手触りがいい、という、かなりの万能ぶり。箪笥や下駄によく使われたのは、こういう性質のためだったんです。
また、桐箱も昔からよく茶道具や、贈答品・美術品などを納める箱として使われています。これは、たとえぶつけて凹んでしまったとしても、そこに水を含ませることで元に戻すことができるという、スポンジのような性質も兼ね備えているからなんです。職人さんの技ですね。
そして、幸運をもたらす神聖な木として、昔から天皇の家紋や武家や大名の紋章のデザインにも取り入れられていました。
厚さは、わずか1ミリ
そんな桐の魅力をより多くの人に知ってもらうべく、125年の伝統を受け継ぐ伝統工芸士の東福太郎さんが手がけているのが、桐のロックグラス。
高いポテンシャルを秘めている桐ですが、当然ながら加工は極めて難しいもの。東さんが、こだわりの刃物を使い、一つひとつ手作業で作り上げています。
ロックグラスの厚さは、わずか1ミリです。それでも、熱を伝えにくい性質のため、グラスの中に氷を入れても冷たさを感じないのだとか。
カラーは原色のものから、オーソドックスな色合いのもの、漆仕上げ、ツートンカラーなど、8種類を展開。
何度でも
起き上がれますように
このロックグラス、じつは「おきあがりこぼし」にもなっているんです。
そこには東さんの「低迷している桐だんす業界を復活させるためには、何度転んでも起き上がる」、そんな思いが込められているそうです。
こちらの桐の器は、Makuakeにてクラウドファンディングを実施中。
「木の女王」の魅力を、もう一度味わってみたいものです。