スタンフォード流の「職場関係改善法」で、ウザい上司とさようなら!
やり甲斐や達成感。仕事においてこの点を重要視する人も多いですが、一方で職場関係に苦手な人がいるとなかなか対応に困るもの。
ついには「べつの仕事を当たったほうがいいんじゃないか…」って考え出したり。そう思っているときに「待った!」と一声かけるのは、「Inc.」のMarcel Schwantesさん。ここまでやってきたのに、辞めてしまうのは勿体無い。
まだ打つ手はあるはず。スタンフォード大学院経営学部Robert Sutton教授の言葉を借りて、こんなふうに提案しています。
01.
社内異動を申請してみる
Suttonはこう言います。
「転職よりも、まずは社内異動を考慮するほうがスマート。同じ会社なら、ある程度『物事の進め方』が読めるからです」
彼は例としてSalesforce.comを挙げています。この会社は、数ヶ月に一度社員たち(ほとんどがエンジニア)を「椅子取りゲーム」のようなものに参加させるそう。
ほかのチームがどのような業務を担っているかを知る機会として、社員たちを自分の会社がブースを出している就職フェアに参加させるのです。その意図は、転職を考える前に社内異動の可能性を見い出せるようにするためなのだとか。
02.
苦手な人とは
つねに30mの距離を保つ
どうしても苦手な同僚がいるけど、転職も部署異動もいまは現実的な選択肢ではない場合。できるだけ彼らとの接触を避けられるよう試行錯誤をしましょう。
Sutton氏によると、人は誰かと30mの距離をおいてしまえば、「まるで異国にいるほど遠い存在」と感じられるそう。それが7mまで縮むと相手の影響力が強まるため、イライラが着火されてしまうかも。
03.
イヤな態度を、
まともに受け取るのはやめる
では、イヤな人と一緒に働かないといけない場合はどうするか。自分の精神状態を正常なものに保ち、ダメージを極力減らすためには、彼らを客観的に観察するといいでしょう。たとえ状況をコントロールすることはできなくても、受けるダメージは減ります。
Sutton氏はとある手法を愛用しているそう。
「スタンフォードにいる僕のお気に入りの人は、イヤな態度をまるで病気かのように扱い「イヤなやつの生態」を分析します。会議などで彼らに出くわすと、稀な生き物を見ることができてむしろラッキー、なんて思ったり。病気を解明するアプローチ法をとると、その状況から自分を切り離すことができるので効果的です」
04.
採用方法の改善を求める
有毒な人材を採用してしまうリスクを減らすには、下記Sutton氏のアドバイスを心に留めておきましょう。
・業務に関連するテストを受けてもらう。
・プロジェクトに参加してもらい、周りとどう交流しながらタスクをこなしていくかを観察する。実際に作業に取り組んでもらい、彼らの本性を探る。
・面接時に、上司や同僚などに見られがちな「望ましくない特徴」の有無を細かく観察する。話を聞かない・失礼な行動に出る・口を挟む。これらは危険信号です。
あなたが採用候補の場合。志望する会社の社員と、たくさんコミュニケーションをとりましょう。
直属の上司になるであろう人物と頻繁にコミュニケーションをとっている社員や、今後チームメンバーになるであろう社員と話せると尚良いでしょう。
05.
厄介なクライアントには
彼らの態度相応の額を請求する
厄介なクライアントに悩まされているのなら、上司にクライアントと掛け合ってもらうよう頼むのもありだとSutton氏。「敬意を持って接してもらいたい意思を、冷静に伝えるために効果的」なのだそう。
もしその話し合いすらも上手くいかず、ほかに打つ手もなく、そのクライアントがどうしても必要な場合はどうしたらいいのか。
多くのプロフェッショナルサービス企業は、厄介なクライアントに対する請求額をあげているそう。同等の立場であるためには、この手法が適切とみなされているのだとか。接し方がひどければひどいほどそれ相応の額を請求し、たとえ彼らがトラブルに直面したとしても、最高のサービスは提供しないと決めるのです。
06.
自ら戦う
最終手段は問題を公にすること。ですが、しっかりと計画を練った上で問題点を主張するようにしましょう。Sutton氏からのアドバイスはこれ。
「権力構想やダイナミクスを知ること、それから職場いじめの証拠を抑えておき、味方をつけることが勝利の確率を上げます」
最後の点として、Sutton氏は頭脳派でお金持ち、そしてプライドが高い人ほど厄介だと語ります。