文房具コレクターの「定番品」が気になる。

ずっと気になっているInstagramがある。「白いテーブルに文房具を置いて写真を撮ります そして時々バランスをとります」というメッセージと共に、ひたすら文房具(ほとんどがアンティーク)をアップし続けているアカウント。

この文房具、見たことある?

今の電卓が生まれる前のアナログ計算機。そろばんは今でも見る機会があるけど、電卓の前身は初めて見た。どうやって使うんだろう...?

これは、タイプライターの文字を消す為の消しゴムだそう。

石筆と石板。書き心地は、黒板みたいな感じなのかなぁ。

コレクションの中で、最小サイズのペンシル(伸縮式で、伸ばすと約82mm、縮めると約45mm)。

入れ子になったグラシン紙の封筒。

大きな古いコンパス。丁寧に作られているところに惹かれたそう。

文具コレクターの定番品とお気に入り。

10年以上前から文房具を集めはじめたというアカウント名nrpqさん。

数あるコレクションの中で、実際によく使うのは、チェコの文房具メーカー「コヒノール」の1500番の鉛筆(上の写真)や、ドイツの「ファーバーカステル」の9000番の鉛筆なんだとか。

この箱には、特にお気に入りのアイテムだけが収納してある。

数あるコレクションの中でも、こうして特に気に入ったり定番品になるのは、どんなアイテムなんだろう?

難しい質問ですが、"かつては当たり前だったけど、もう新たに作られることはないであろうモノ "に惹かれているんだと思います。そして過度にデザインや装飾が施されておらず、その時代の日常に転がっていたようなモノ。今のモノにはない質感や素材、技術が普通に存在していたことに、新鮮さとうらやましさを感じます。

鉛筆ひとつ取っても、軸部分のニスの塗り、刻印の入れ方やフォント、紙のラベルのデザインや印刷の質感など、古くて良い鉛筆には見どころがたくさんあります。今これとそっくり同じモノを作ろうとすると、きっと1ダース何万円と言う値段になってしまうのではないでしょうか。

技術や需要、社会構造の違いもあるので、単純に昔のモノは良かったと言うつもりはありませんが、鉛筆のように商品として完成されてから長い年月が経っているモノに関しては、古いモノの方が圧倒的に魅力を感じます。

ひと手間加えて「自分の物」にする。

nrpqさんが使っている木製の筆箱。最近、布やレザー素材のペンケースが多いから、「筆箱と呼ぶにふさわしい筆箱」を見るのってずいぶんと久しぶりだ。

細長い方の筆箱には、自分で古いイギリスの書類を切って底に敷いているらしい。「古いものに少し手を加えるだけで、ちゃんと自分のものになった気がする」んだとか。

使用済みの荷札からも、茶色の厚紙(玉止)を捨てずにとっておいているそうで。濡らして解体し、洗って色をくすませたり、コーヒーで染めたりと、細かいこだわりが...。手を加えたら、気に入った紙でタグを作り直したり、パンチ穴を補強する時に使う。これは本当に文具好きではないと、生まれない視点。

ところでnrpqさん、ebey、etsy、ヤフオク、輸入雑貨店、蚤の市、フリマなんかでこれらの文房具を地道に集めているんだって。つまり「アンティークの文房具を集めてみたい!」と思えば、私にだってできるってことか。

気になる彼の職業を伺ってみたところ、「普通の会社員をしています」とのこと。いつかお目にかかりたい…。

Licensed material used with permission by nrpq
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。