「好き」と「愛」と「愛情」のちがい。
ふと思ったんです。
「愛」と「愛情」は一緒のもの?それとも、べつものなの?って。
辞書で調べてもふんわりとしか理解できなかったので、まわりにいる人生の先輩たちに聞いてみることにしました。
今回は、第6弾です。
あなたにとって、
「愛」と「愛情」って何ですか?
39歳の編集者(既婚女性)Cさんの場合。
Cさん:心の数の差かなと思っていて。愛という漢字には心がひとつしかないんだけど、愛情という漢字には、愛にひとつ、情にもりっしんべんがついているので、もうひとつ。心の数が増える。なので、よりあったかいもので、よりいろんなことを感じられるのが、愛情っていうイメージで。
ちょっと抽象的かな?わかりやすく言うと、愛は、好きの進化系だと思っています。
ーー好きの進化系って、どういうことですか?
Cさん:好きという漢字には、心がないんですよね。単純にフィーリングっていうか。直感的に「この人いいな」と思うのが好きってことなんだけど。心のなかでその気持ちがつくられていくと、愛になるのかなって。好きが昇華したり、熟成されたものが愛。
ーーたとえば、付き合っていくなかで、その人の嫌なところも見えてきますよね。嫌いを受け入れられていないのは、ただ好きの状態。嫌いを受け入れられた時に、愛に昇華するということでしょうか?
Cさん:そうだね。たださ、嫌いだけじゃなくて、いろんな感情も含めてね。わたしの場合、付き合っている時はまだ好きだったのが、やがて愛になったと気づいたところで、結婚を決めて。いろんなものを一緒に背負い合う、さらけ出し合う覚悟ができたときに愛になった。それで結婚しようと思ったのかな。
でも、実際に結婚してみると、もっといろんなことが出てきて、心がひとつじゃ足りなくなってくる。「愛だけじゃないよね、情もあるよね」みたいな言葉が出てくるようになる。心がいっぱいないと対応できないということを実感していて。
ーー恋愛関係に愛情は存在すると思いますか?
Cさん:うーん。存在すると思うけど、あんまり意識はしないのかな。ただの彼氏彼女だったら、この人に愛情をもって接しようと思ったことはあまりないかな。愛をもって接しようと思ったことはあってもね。
ーーいま、旦那さんとお子さんに、日々愛情をもって接していて。
Cさん:うん。自分が大きな心で接しなきゃいけないと思っているのは、愛情があるってことなんだろうね。愛はわりと独りよがりだ思うんだけど。愛情はやっぱり相手のすべて受け入れるみたいなね。
わたしは文字から何かを感じることがすごく好きなので、そういう考え方をしていたんだけど。
でも、過去のこの連載を見ていると、みんないろんな受け取り方をしてるんだなって思う。もしかしたらわたしの考え方は正解かもしれないし、不正解かもしれない。答えがもしかしたらないのかな。だからこそ、探し続けていくのかな。
好きと愛と愛情の三段構造、すごくわかりやすかったなあ。
Cさんの考え方も、ひとつの正解であり、過去の、第1弾〜第5弾のアンサーもすべて正解であり。愛と愛情に対する考え方には不正解なんてないのかな、と思う今日この頃です。
今回協力してくださったCさん、とってもとってもありがとうございました。
トゥ ビー コンティニュウド