愛情は神様から与えられた“美しい恵"
今、ムスリムは世界に19億人もいると言われている。とはいえ、日本に暮らす僕たちは、まだまだ彼らのライフスタイルを具体的には分かっていない。
そこで、ムスリムとの距離感を縮めるために、東京生まれ東京育ちのクリエイター、ラハマリア・アウファ・ヤジッドさんにお話を聞くことに。もちろん、彼女もイスラム教を信仰するひとりだ。
ムスリムに聞いてみたいと思ったことはあるけど、正直、聞きづらい……そんなアレコレについて教えてもらった。
第4回目のテーマは「恋愛」。
【ムスリムの恋愛観】
人を愛することは、とても美しい
「ムスリムって、結婚はお見合いなの?」「恋愛はしないの?」
こんなお便りをたくさんいただきます。イスラムの教えでは婚前交渉が禁じられているため、恋愛をしないイメージをよく持たれていますが、ムスリムは恋愛をしないわけではないんですよ。
むしろ恋愛は、ムスリムにとって、とても大事なテーマ。
もちろん、いいなと思う人がいれば、好意を抱きます。人間だもの。
人に魅力を感じることは全然おかしいことではないし、人を愛することはイスラムではとても美しいこととされています。
ただし、そこにはきちんとルールがあります。イスラム的“正しく愛と向き合う方法”が。
私たちは清く正しく美しく生きたいから、闇雲に自分の欲に従わない。
好きな人や気になる人がいれば、理性を保った方法でお近づきします。
誰もが自分の欲だけに従って行動していたら、全ての人の心も体も傷つくと考えられています。そのリスクを回避するには、男女がお互いに理性を保つことがとても大事。誰も傷つきたくないでしょう?
そのために、女性は美しさを包み隠すためにヒジャブを纏って、男性も欲に支配されないようにできるだけ視線を下げる努力をします。
肉体関係は結婚してから。貞節を守った男女が出会い、夫婦になります。もちろん、例外もあります。信仰は人それぞれ自分なりに努力して、実践することだから。
純粋なイスラムの教えに従えば、女性はまさに衣に包まれた美しい真珠。男性はその真珠の輝きに釣り合うよう、心と体を磨いて運命の出会いがあるまで精進します。
それは純愛以外の何ものでもないです。
ムスリムにとって、結婚はとても喜ばしいことです。
配偶者をもち、そして、子どもを授かる。親としての責任、子としての責任……家庭をもつ人として成長できるし、愛情に深みが出る。「結婚は信仰の半分」と言われるほどです。
人はひとりでは生きていけませんよね。もちろん、独身であることが間違いではありません。ただ、結婚はイスラムの教えでは推奨される行為です。
クルアーンでは「性」について多く語られていますが、それは決して抑圧的なものではないです。
むしろ、性や結婚に対しては肯定的。男女がそれぞれの肉体的・精神的特徴を理解して、お互いに向き合っています。
結婚することや家庭をもつことに対して肯定的な教えだから、ムスリムの人口が増えているのではないでしょうか?
ムスリムは、愛情をこの世における神様が与えた“美しい恵”として捉えているんです。
インドネシア人の両親をもつ、東京都出身のクリエイター。ヒジャブを使ったモデストファッションを提案し、東京らしいセンスを取り入れたメイクやファッションをInstagramを中心に発信している。スタイリングアドバイザーとしても活躍中。
【Instagram】https://www.instagram.com/aufatokyo/
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