世の中にあるほとんどのものがハラールフードです
今、ムスリムは世界に19億人もいると言われている。とはいえ、日本に暮らす僕たちは、まだまだ彼らのライフスタイルを具体的には分かっていない。
そこで、ムスリムとの距離感を縮めるために、東京生まれ東京育ちのクリエイター、ラハマリア・アウファ・ヤジッドさんにお話を聞くことに。もちろん、彼女もイスラム教を信仰するひとりだ。
ムスリムに聞いてみたいと思ったことはあるけど、正直、聞きづらい……そんなアレコレについて教えてもらった。
第2回目のテーマは「食事」。
【ムスリムの食事情】
食べることは、生きること
好きな食べ物は、麻婆豆腐と寿司(特にしめさば)。あと、メロンソーダと……プリンです。
イスラム教は「豚」と「お酒」がタブー。とても有名な話ですね。“いろんな人との会話のきっかけランキング”があるなら常にトップ。殿堂入りさせてもいいくらいに有名です。
ムスリムの食事情ですが、その仕組みはいたってシンプルなんですよ。
私たちムスリムは、アラビア語で合法を意味する「ハラール」な食材であれば、食べられます。「ハラール」の逆が、非合法を意味する「ハラーム」。いわゆる豚とお酒がこれに該当します。
もう少しハラールの食材について話をすると、じつは牛肉や鶏肉も“クルアーンの教えに基づいて屠殺されたもの”がハラールなんですよ。
なんだか難しそうに思えるかもしれませんが、要は「ハラーム」なものを避けていればいいんです。
そして、世の中にあるほとんどのものがハラールな食材です!!!!!
もちろん、ハラール認証のついているものは安全ですが、ムスリムは認証のついたものしか食べられないわけじゃない。食の選択肢はたくさんあるんですよ。グルメ大国の日本だとなおさらですね。
私の場合は、食にうるさいから、なんでも食べたい。食べたいものがあったら、あらかじめ原材料をネットで調べたり、電話で問い合わせたりしています(笑)。
だから、普通にカフェやレストラン、お酒は飲まないけれど居酒屋にだって行きますよ。
「豚肉を食べたいと思わないの?」と聞かれることはよくありますが、これは「ヒジャブをはずしたいと思わないの?」と同じような感じですね。もちろん、人間だから欲はあるけれど、信仰を守った時の幸せの方がその欲に勝るから、食べたいと思っても、私はその行動に移しません。
神様が人間として正しく生きるために私たちに教えてくれたのだから、守るんです。
植物も、動物も、空気も、水も、何かひとつでも欠けてしまったら、私たちは健康的に生きていけないのです。決められた肉の屠殺方法があるのは、人間としてありがたみを持ちながら恵をいただくための教えだし。
食べ物の恵って、本当に素晴らしいんですよ。お肉に限らず、口にする全てが生き物。命をいただいているんです。
ムスリムは、毎日、その気持ちを大事にして食事をしています。
インドネシア人の両親をもつ、東京都出身のクリエイター。ヒジャブを使ったモデストファッションを提案し、東京らしいセンスを取り入れたメイクやファッションをInstagramを中心に発信している。スタイリングアドバイザーとしても活躍中。
【Instagram】https://www.instagram.com/aufatokyo/
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