現代のフィルムメーカーに刺激を与え続ける「サスペンスの神様」
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
“サスペンスの神様”の誕生日
サスペンスの語源は、英語のSuspend(吊るす、ぶら下げる)に由来します。つまりは精神的に宙ぶらりんになって、不安や緊張を抱くような不安定な心理状態。ハラハラするのはここからくるわけです。
さて、そのサスペンスの“神様”とも“帝王”とも、“魔術師”とも言われるのが、ご存知アルフレッド・ヒッチコック。今日8月13日は稀代の名監督が生まれた日。
1899年ロンドン生まれのヒッチコックが、映画人のキャリアをスタートさせたのは20歳のとき。当時はまだ映画はサイレントな時代。ロンドン大学で絵画を専攻していた彼は、デザインに趣向を凝らした「手書きの字幕」や「タイトルデザイン」を手がけていたそうです。
切り裂きジャックをモデルとした『下宿人』で成功するや、その後もヒット作をリリース。ついにはハリウッド進出。
斬新なカメラワークや鬼気迫る音楽と効果音など、映画のセオリーにはまらない観客の度肝を抜く演出と巧妙に仕掛けられたトリックは、ヒッチコックの真骨頂。彼の演出技法がゴダールをはじめ、トリュフォーやスピルバーグなど、のちの映画監督に多大な影響を与えたことは言うまでもありませんね。
Top image: © Baron/Hulton Archive/Getty Images