【ラブリ】いま、僕らが“旅”と言っているもの vol.2
自分は枠にとらわれていたかもしれない。
そう気づく瞬間は思いがけないときにやってくる。
その後には全く異なる景色が見えてくる。自分が本当に考えていることが分かるときもある。
「旅≠移動」と考えた時に
分かった大切なこと
テクノロジーの発達により、旅のあり方そのものが大きく変化した現代で、改めて「旅とは何か?」を考える対談シリーズ『いま、僕らが“旅”と言っているもの』。
第2回では、ラブリさんが考える旅について、TABI LABO代表の久志尚太郎がさらに深掘りしていく。
<前回の記事はコチラ>
場所よりも大切な
旅に出る「きっかけ」
久志 旅とは移動することではなく◯◯である、と言うとしたら?
ラブリ え〜、難しいね。
久志 「アラスカに行く」とか考える人もきっといるでしょ?でも、目的地に到着するまでの時間も楽しいっていうのなら、多分どこかに行くことではないと思うんだよね。
ラブリ 曖昧な回答かもしれないけれど、「想像する」とか「妄想する」ってことかもしれない。
久志 それなら、座ったまま思いを巡らせるだけでも旅になる?
ラブリ 旅を細かく分けていくと、そこに行き着くかな。
久志 なるほど。例えば、あの寿司屋に行って、あれを食べて、あのホテルに泊まろう……こんな想像でも旅と言えると思う?
ラブリ う〜ん。
久志 スケジュールをガチガチに決めて、その通りに行動することに必死だった時代もあったと思うんだよね。カンボジアに行ったら、別に行かなくてもいいのに、絶対にアンコールワットに行かなきゃっていう脅迫概念があるでしょ。
ラブリ Instagramにアップしなきゃ、みたいにね。
久志 昔はこれを「旅」と言っていたと思うんだけど、別に現地に行かなくてもInstagramで写真をたくさん見れるようになってる。下手したら、Google Earthでもいいかもしれない。
ラブリ ハワイに行ったらワイキキビーチに行かなきゃいけない、みたいなこともあるよね。
久志 そう。なんでこの話をしたかっていうと、さっき言ってた「妄想」につながるんじゃないかなって思ったの。
ラブリ 絶対に行かなきゃ、なんて考えると疲れちゃうよね。
久志 今までとこれからの違いってここにあるのかも。海外旅行をするときって、事前にしっかりとスケジュールを決める傾向があるから。
ラブリ 難しいよね。だって、日常も旅って言えると思う。目的を決めて「ここに行きましょう」だけが旅じゃないから。移動することが全てじゃないし、遠いところに行くのが全てでもない。
久志 それはテクノロジーのおかげで、コミュニケーションのあり方が変わってるからだと思う。よく考えてみると、◯◯に行きたい!と思うことがなくなったかも。そうじゃなくて、大切な人と◯◯な景色を見たい、とかって思うようになった。
ラブリ その人ありきなんだよね。場所は二の次。一緒に行く人は何が好きなんだろうな?とかを考えるの。例えば、映画を観るとしたら、自分が観たいものよりも相手が好きだと思える映画を観たいと思うように。
To be continued...
vol.1 制約から解放された結果、遊び方が増えた「旅」vol.2 場所よりも大切な要素とは何かvol.3 自分の知らないものを自分が見れている幸福感vol.4 心の躍動をイマジネーションするvol.5 やりたいことは決めておくか、その場で発見vol.6 何も得られない瞬間もあるvol.7 「非日常」の始まり