【ラブリ】いま、僕らが“旅”と言っているもの vol.4
自分が何かを期待していて、思い通りにならなかったときは裏切られた気分になる。だけど、同じように悪い結果になったとしても、心が晴れやかでスッキリしているときもある。
この違いって、どこにあるのだろうか。
予想の対象は自分にする
前回、旅に求めるものは想像の先にある体感という結論にいたった対談シリーズ『いま、僕らが“旅”と言っているもの』。
ファッションモデルのラブリさんは、何を旅だと考えているのか。第4回もTABI LABOの代表である久志尚太郎が話を聞いた。
<前回の記事はコチラ>
「自分の変わり方」を
とにかく想像する時間
久志 どこかに行きたい気持ちはわかる。でも、見えている場所よりも、どんなことが起こるかわからない、どんな自分になれるかわからないを体感する。これが旅なんじゃないかな。
行く前から「こんな風景だろうな」ってわかっていると、もう旅じゃないと思ってる。だから、ラブリちゃんの「旅は想像かもしれない」という意見はすごく理解できる。
ラブリ 想像といっても、アンコールワットがどんなものなんだろう?って考えるのとは違うんだよね。そこに行ったら自分はこんな感じになるのかな?ってことを想像するの。
だから、対象はあくまでも自分。旅先で誰かに会うとき、自分はどうなるのか?会う瞬間にどう感じるのか?自分の心がどう震えるのか?って考えるのが、大きく言えば旅なのかも。
久志 だからこそ、毎日が旅だって言えるんだろうね。
僕は東京に戻ってきて5年経つけど、毎日が楽しいし、海外にいたときよりも旅っぽい。新しい体感が得られるし、自分が知らなかったものに出会えるから。
ラブリ そうだね。
久志 対象が内側になってる。外側だとすでに視覚化されていて、見たときに感動できない。逆に失望することもあるよね。写真のほうが綺麗で、実際に見たらがっかりしたことも多い。
ラブリ え〜こんな感じ?みたいなことはあるよね。
久志 例えば、ニューヨークに誰かを行かせたいなら、僕だったらありきたりな自由の女神の写真は使わないかな。もう、めちゃくちゃになってるエモーショナルな写真を見せて、「こんな気分を体感できるのがニューヨークだよ」って言うと思う。
To be continued...
vol.1 制約から解放された結果、遊び方が増えた「旅」vol.2 場所よりも大切な要素とは何かvol.3 自分の知らないものを自分が見れている幸福感vol.4 心の躍動をイマジネーションするvol.5 やりたいことは決めておくか、その場で発見vol.6 何も得られない瞬間もあるvol.7 「非日常」の始まり