あの日、あの時……オトコが放った最悪なセリフ vol.1
オンナが集まれば、ほぼ必ずと言っていいほど繰り広げられる恋の話。
嬉しかったこと、ノロケたいこと、自慢したいことももちろんあるのだけど、決まって盛り上がるのは、「なにそれ!ありえない!」という、最悪なエピソードだったりしますよね。
思い出してさめざめと泣くわけじゃない。こんなオトコに二度と引っかからないよう、私の、そして誰かの教訓にするために。
実際に存在した、最悪なセリフ達を取材してみました。
すべて、本当の話。
「俺とセフレにならない?」
ゆかり(仮名)・31歳
着替えの手が止まった。そして、我が耳を疑った。これが一晩限りの相手からのセリフなら納得もできよう。しかし、これを発したのは、3ヶ月とはいえきちんと“お付き合い”していた彼氏、いやもうすでにこの時点では元彼、なのだけれど。とにもかくにも、恋人だったオトコからの言葉だった。
別れの予感は、感じていた。付き合い出した頃は平日だろうが深夜だろうが「会いたい」というただそれだけの理由で、車で1時間もかけて私の家に来ていたのに。次第に会う頻度は減り、週末のデートの約束は反故にされ、2ヶ月が経った頃には、平日は連絡すらとれなくなった。
だから、いいの。別れるのは。
気持ちが離れている男に追いすがるのもみっともない気がして、それでもちゃんと別れ話をしたくて、呼び出したのだった。そうしたら、なんとなく、体を重ねてしまった。これが俗に言う“バイバイエッチ”ってやつか、なんて独りごちてみた、その刹那。
「俺たち、体の相性は最高なんだよな。だからさ……」
冒頭のセリフに続く、わけだ。
「それって、今までの関係とどう違うの?」
我ながら、トゲのある言い方だな、と思う。それでも、ただのセフレではなくて、何かしらの感情を伴う関係であってほしかった。
「うーん、何にも変わらないんじゃない?したい時に連絡して、都合が合えば俺、来るし」
この瞬間、私は人生で初めて、殺意というものを明確に意識した。そして、次の瞬間には、「こんな男のために殺人者になってたまるか」という冷静さを取り戻したのである。
━━これが私の人生、最悪なセリフ。