愛知・瀬戸のソウルフード「瀬戸焼そば」は醤油味がクセになる

B級グルメの代表格「ご当地焼きそば」は、愛知県の瀬戸市にもあった。

一見するとなんの変哲もない茶色い普通の焼きそばだけど、食べてみると甘みがある。普通のソース焼きそばのほうが好みかなぁと思いながらも、2〜3口めでだんだんクセになり、気が付けば、他の店の瀬戸焼そばも味わってみたいななどと考え始めていた。

立ち寄ったのは、地元の人からまずはここへと勧められた「一笑」。瀬戸焼そば発祥の店と言われる「福助」の味を継いでいる唯一の店だという。

「瀬戸焼そば」には
豚肉を煮込んだ醤油ダレ

©2018 inagaki masanori
「一笑」の瀬戸焼そば。並盛450円、大盛600円、肉増しプラス100円

瀬戸焼そばは、ソースを使っていない。

豚肉を醤油ダレで煮込み、豚の旨味が十分に抽出されたタレで炒める。普通のソース焼きそばの場合は味がしっかりしているので数分で炒め終わるけれど、瀬戸焼そばの場合は、タレの旨味をしみこませるために20分以上炒める。

「少しお待ちいただきますが、大丈夫ですか?」

事前に確認してくれたけど、正直その炒め時間には驚いた。いつもの焼きそばとはなんか違う! 麺も通常のものではなく、瀬戸焼そば専用のものを使っているのだとか。

3代目が一心にヘラを振るう横で、先代が教えてくれた。

ソースを使うか使わないか
意外と悩む

©2018 inagaki masanori

「それでもソースが好き、という人もいるから」と、一笑のパックにはソースがついてくる。これを振りかけると慣れ親しんだいつものソース焼きそばに近づいてくるけど、ここでは甘みのある醤油味のまま行っても良かったかな、と少し後悔した。

瀬戸では
テイクアウトが基本

©2018 inagaki masanori

ショッピングセンターのすぐ裏手にあり、名鉄瀬戸線の尾張瀬戸駅からも徒歩5分ほど。

「一笑」にはイートイン代わりとして会議机がひとつ置いてあるけれど、基本はテイクアウト。値段も手頃だし、中高生が部活帰りに瀬戸焼そばを食べている姿が目に浮かぶ。

この日も、おそらく育ち盛りのお子さんがいるんだろうなぁというお母さんが、大盛りを4個テイクアウトしていった。

「一笑 尾張瀬戸店」

住所:愛知県瀬戸市幸町53-1
TEL:080-6908-1400
営業時間:11:00〜19:00(売り切れ次第終了)
定休日:木曜日、第4水曜日

Top image: © 2018 inagaki masanori
取材協力:瀬戸市
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