スケーターが手掛ける、3ヶ月で3万個売れたピーナッツバター:ドキュメンタリー

2013年、千葉県・九十九里でスタートしたピーナッツブランド『HAPPY NUTS DAY』。千葉県産の落花生と九十九里産の海塩、そして北海道産のてんさい糖のみを使った濃厚なピーナッツバターを販売している。

『HAPPY NUTS DAY』を始めたのは、代表取締役の中野剛さんを含むスケボー仲間。そのうちのひとりが九十九里町出身だったことがきっかけで、落花生に出会ったという。

「『形の悪い落花生が売れない』と言っている農家さんから、落花生をもらったんです。そこから仲間内で『これ、ピーナッツバターにしようよ!』という話になりました」

当初はタッパーに入れて道の駅で売っていたというピーナッツバターも、東京のイベントをきっかけに3ヶ月で約3万個を売り上げるほど話題に。現在は、全国でおよそ140店舗が取り扱う人気商品へと成長し、人々に新しいピーナッツバター体験を提供し続けている。

「スケートボードで面白いスポットを見つけた時の感覚なんです。どんなトリックでこの階段を飛ぼう、この手すりでどんなトリックをしようと考えることと、どんな方法でこの落花生を輝かせようと考えることは、僕からしたら同じアプローチなんです」

現在は、ピーナッツバターの販売だけにとどまらず、農業体験プログラム『School of Peanut』を開催。地方産業と次世代の人々をつなげる機会も作っている。

「落花生に限らず、先代が培ってきた産物が現代版にアップデートされていないばかりに、衰退の一途を辿るという状況をよく見ます。それを現代で輝かせる方法を考えているんです」

「僕らの世代がアクションを起こさないと、火が消えたあとではもう遅い。まだ火は消えていないし、その火をより大きなものにするための一助となりたいですね」

Top image: © TABI LABO
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。