日本人の味覚に1ミリも合わせない、本場タイの屋台めし@池袋

日本人の味覚に1ミリも合わせない、本場タイの屋台めし@池袋

東京都内だけでも無数に存在するタイ料理店。裏を返せば、それだけ日本にジャンルとして定着しているということ。とはいえ、トムヤムクンやガパオライス、グリーンカレーといった定番メニューでは、もはや店ごとの個性を捉えることは難しい。

そこで池袋「ピラブカウ」。ここにはアヒルを使った看板メニューがある。日本人の舌に合おうが合うまいが、そんなことおかまいなし。強引でリアルなタイの屋台メシ。求めているのはコレだ!

辛、甘、爽、酸が交錯する
アヒルのサラダ

©2019 HIROMU INOUE

「アヒル挽肉のスパイシーサラダ」1680円(税込)

定義はさておき、これをサラダと称するタイ料理のフシギさよ。名物のアヒルをあらびき(それもかなりの)にし、紫玉ねぎ、レモングラスと炒め、カリッと揚げたアヒルの皮とあえた一品。

激がつく辛さ。けれど、箸が止まらない。ビールはもちろん必須、ヒリヒリの舌を癒すもち米があるとなお良し。

大量の唐辛子とともに、これでもか!な量のグリーンはバイマックルー(コブミカンの葉)。これを牛が草をはむように噛みしめると、熱帯モンスーンが運んでくるむせかえるような南国の芳香が口内で炸裂する。

ハーバルなだけに終わらない。鶏肉に比べて肉の甘みが強いアヒル。これよりさらに甘くコクのある脂が付着したクリスピーな皮。両者が辛さとアロマの奥でちゃんと主張してくる。もう、サラダかどうかなんて関係ない。ただただウマい。

辛くて、甘くて、爽やかで、ほのかに酸っぱい……完全に脳内が麻痺してくるが、これこそが本場のタイ。理性で食べるよりも、大汗をかきながら本能で味わうべし。

「ピータンは臭う」
の常識をかき消す

©2019 HIROMU INOUE

ピータンのバジル炒め1200円(税込)

他にも煮てよし、焼いてよし、蒸してよしのアヒル料理。レパートリーは広い。とくれば、その卵を使ったピータンにも食指が動く。

「ピータンのバジル炒め」は、独特のあの匂いを受け付けない人でもいけてしまう。なぜか。火を通したピータンは驚くほどマイルドな風味になるから。ゼラチンのような食感に変わった白身もたまらない。

薄く衣をつけて揚げたピータンを鶏肉、ピーマンと炒めたものだが、これだけでは味にコントラストが生まれない。それを補うのが、これまた大量のホーリーバジル。こういったハーブ使いも現地の屋台らしいところ。誤解を恐れずに言えば遠慮がない。だが、そこがいい。

過度に多ければ良しというものでもないが、またしても力強い本場のハーブの恩恵を受けることになる。

空間、客層、雰囲気、スタッフ
首尾一貫オールThai!!!

©2019 HIROMU INOUE
©2019 HIROMU INOUE

バラック小屋のような外観。店の外も内もネオンまみれ。スタッフは全員タイ人。客席を飛び交う言語ももちろんタイ語が中心。かろうじてメニューには日本語も記されているが……こうなるともう、それさえない方がエンタメだったりもする。

エスニックブーム黎明期の専門店を思い出す。好きだろうと嫌いだろうと、ひたすらタイで押してくる。料理も雰囲気も、この強引さがクセになるんだ。

「ピラブカウ」

TEL:03-3988-8889
営業時間:11:30〜24:00(LO.23:30) 
定休日:年中無休
HP:http://pirabkao.asia/

Top image: © 2019 HIROMU INOUE

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