「変なホテル」だけじゃない。泊まって分かる、ハウステンボスの引き出しの多さ
152ヘクタール(だいたい東京ドーム33個分)の面積を持つハウステンボスは、はっきり言って1日じゃ周りきれません。最低でも1泊2日は滞在したいところ。
ハウステンボスには4つのオフィシャルホテルがあるんですが、それぞれ特徴が全然ちがいます。
1:食事部屋ともに王道のおもてなし
→ホテルヨーロッパ
2:唯一のパーク内ホテル
→ホテルアムステルダム
3:自然に囲まれたコテージスタイル
→フォレストヴィラ
4:世界初のロボットホテルといえば
→変なホテル
こうやって見比べると、最後の「変なホテル」だけ異色に思うかもしれませんが、じつはそれ以外のホテルも十分オリジナリティに溢れています。6つほどトピックをまとめてみました。
01.
チェックイン・チェックアウトは
「専用クルーザー」で
ハウステンボス内でも最高峰のおもてなしを誇る「ホテルヨーロッパ」では、チェックイン・チェックアウトすら優雅です。
ウェルカムゲート(入国)から専用クルーザーでお出迎え、ホテルの外周の運河をグルっと周りながら、フロントがあるロビーまで移動できるんです。
もちろん、普通のチェックインもできるのでご安心を。
「ホテルヨーロッパ」のロビーは優雅なクラシックの生演奏に包まれていて、春は鮮やかなチューリップで満たされています。ハウステンボスの “スタート” としては、これ以上ないくらいのホスピタリティ。
部屋からの景色(夜景もいいけど、じつは……)朝の目覚めの景色も格別です。風がなければ川面に建物や空が反射していて癒されます。これも、ホテルヨーロッパに泊まった人だけ見れる特権ですね。
02.
24時間ハウステンボスを散策できる!?
唯一の “パーク内ホテル” がある
園内にある唯一の宿泊施設が「ホテルアムステルダム」。
つまりどういうことかと言うと、夜中であろうが早朝であろうがホテルの外に出ることができて、ハウステンボスという “街” の住人になった気分を味わえるんです。
ハウステンボスにはもちろん閉園時間がありますが、このホテルの宿泊者だけは昼の喧騒とは180度ちがう街の様子を味わえるとあって、若い人にも人気だそうです。
上の写真はイルミネーションがついている時間帯の景色ですが、閉園になるとこのライトたちが消え街は静まりかえり、ある意味 “リアルな夜のオランダ” のような景色になります。
その贅沢さが味わえるのも、「ホテルアムステルダム」の宿泊者だけなんですね。
03.
なぜ?
ホテルが「前」に傾いている
とにかくオランダの街に忠実に設計施工されているハウステンボスには、知る人ぞ知るマニアックな雑学がいくつもあります。
たとえば「ホテルアムステルダム」は上の階に行くほど、壁面が前に飛び出すように傾いています。
なぜか?
これはアムステルダム市街地で、階上の住民がひもをたらして外から配達物を受け取ってたことに由来しているんだとか。そもそもは間口税対策として入口を狭くしたので、壁を傾ける対策をとっていたそうですが、それをリアルに再現しているあたりがすごい……。
04.
チョコ好きの夢を叶えた
「甘すぎる部屋」
1日1組限定ではありますが「ホテルアムステルダム」には「チョコレートルーム」なるものがあります。壁の立体チョコレートに、チョコレート枕、アメニティにもチョコレートフレーバーのものが用意され、鼻血が出ないか心配になるレベル。
「カカオ80%の部屋」という触れ込みもダテじゃなく、いたるところ甘〜い仕掛けが用意されています。
だけどこのチョコレートルーム、ただの話題づくりではなく、ちゃんと誕生秘話があります。
ハウステンボス内に「ショコラ伯爵の館」という人気アトラクションがあるんですが「ここに泊まってみたい!」という熱烈なファンが絶えなかったそう。そんなファンの声に応えるべく、一室丸ごとつくってしまったのが「チョコレートルーム」。
ちなみに「ショコラ伯爵の館」には、チョコレートドリンクが出る蛇口もありますが、チョコレートルームの蛇口は、残念ながら水です。ご安心を。
05.
湖畔暮らしが味わえる
「フォレストヴィラ」は写真が映える
ホテルヨーロッパやホテルアムステルダムでの宿泊体験とは一風変わって、家族や仲間との “湖畔暮らし” を味わうなら「フォレストヴィラ」がおすすめ。
ハウステンボスのなかでも少し離れたところにあって(とはいえ、十分徒歩圏内)、その空気感はまるで、ヨーロッパの田舎に移住した富裕層の別荘。海外の映画やドラマで見たような景色が広がっています。
「平凡な街の……はずだった!」のようなナレーションを勝手につけて、妄想を膨らませるのも楽しいです。
どこを切り取っても絵になるし、時間帯や天候によっても雰囲気がガラリと変わります。
運が良ければ、白鳥に出会えることも。
06.
ウワサの「変なホテル」には
「変なバー」もある
世界初、ロボットがチェックインしてくれる「変なホテル」。テレビや雑誌などでも取り上げられることも多いですよね。
そんな「変なホテル」には、「変なバー」もあります。
オーダーはすべてタブレットで行ない、生ビールは専用カップをセットすると下から注がれるシステム。トルネードしながら注がれる瞬間を見逃さないで下さい。
ちなみに、カクテルも自動化されていて「ロボットの涙」「ティラノサウルスの森」「ブラッディアンドロイド」など、ハウステンボスらしい名前がつけられています。
14:00〜23:00までゆっくりくつろげますよ。バーテンダーはいないけど(笑)。