知ってたらツウ「ボタンダウンシャツの選び方」

意味や理由、歴史を知れば、ファッションは今よりもっと楽しめる──。誰かに話したくなる、ファッションやアイテムのあんなこと、こんなこと。

シンプルな定番品ゆえに、ファッション好きな人がとくにこだわりをみせるのが「ボタンダウンシャツ」。

「襟(エリ)のロールの美しさでその価値が決まる」といわれるこのアイテムですが、じつは意外と知られていない、こんな“選びのポイント”も存在するんです──。

まずは上の写真をみてください。どちらもボタンダウンシャツの袖(ソデ)口を撮影したものですが、ピンクのほうがパンツのウエスト部分のようにタックが入っているのに対し、白いシャツは生地を細かくつまんで寄せてあるのがわかりますか?

いずれも袖にゆとりをもたせつつ、カフスの幅に合わせてすっきりみせるための意匠で、ピンクのシャツの仕立てを「プリーツ」、白シャツの仕様を「ギャザー」と呼びます。

では、プリーツとギャザーのどちらが仕立ての難易度が高いかというと、職人の手作業を必要とするギャザー仕様に軍配が上がります。ちなみに、ボタンダウンシャツの本家といわれる「Brooks Brothers(ブルックス ブラザーズ)」でも、多くのシャツにギャザーを採用しています。

最後は“好み”の問題ですが、こんな視点でボタンダウンシャツを選んでみるのもおもしろいと思いますよ。

島倉弘光/「MAINE」企画担当

1988年創業の老舗インポートセレクトショップ「MAINE」に学生時代からアルバイトとして勤務。現在はバイヤーを務めるかたわら、オリジナルブランド「CAMCO」や「BAGGY」の企画を担当している。

【「MAINE」ホームページ】https://www.maine1988.com/

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