日系アメリカ人が感じる「日本の大好きなところ5つ」

Lindsay Arakawa(荒川リンジー)

ハワイ出身の荒川リンジーです。以前はNYCに住んでRefinery29でSNSストラテジストとして働いてました。現在は東京に住み、SNSストラテジストとして働き、またアーティストとして創作活動をしています。犬が大好き。最近覚えた日本語は『ほんやくこんにゃく』。Instagram:@blindsaay

私はホノルルで生まれ、大学でサンフランシスコに移り住み、その後、キャリアのためにニューヨークに移り、今は日本にいる。

これまでの東京での生活は、感情のジェットコースターのようなもので自分自身を試されることもあったが、とてもやりがいのあるものだった。海外生活2年目を迎え、ようやく自分の新しい生活がどのようなものなのかを理解できるようになってきたと感じている。

©Lindsay Arakawa

日本に来て1年目は、いつも同じような質問をされた。

「なぜ日本に引っ越そうと思ったのか」「引っ越してきて大変だったことは何か」「日本で生活していて一番好きなことは何か」

これらの質問に何度も答えているうちに、自分の答えがリハーサルどおりで、暗記したものをそのまま答えているような気がしてきた。最初の質問では、日本語がもっと流暢になりたい、日系アメリカ人としての自分の文化的ルーツに触れたい、といつも答えていた。2つ目の質問についてはこちら

そして最後の質問については、この記事でみなさんに共有したいと思う。

01.
とにかく清潔で、きれい。

©Lindsay Arakawa

日本はかなりきれいだ。少なくとも私が住んだことのある他の大都市よりは確実に。

私の発言がどれだけ正確なのかはわからないが、街中のゴミは少なく、人々は他の人と共有している空間を尊重しているように見える。ニューヨークでは、地下鉄で誰かがオシッコした座席に誤って座ってしまうのではないかといつも心配していた。

私はニューヨークが本当に大好きなので、ニューヨークを悪く言うつもりはない。でも、その違いは、現在ニューヨークに住んでいる友人や日本に行ったことのある友人の多くが口にしている。

02.
食べ物が安くて、美味しい。

©Lindsay Arakawa

多分、日本に引っ越してきた外国人はみんなそう言っていると思うが、本当にそう。

ハワイで暮らしていた幼少期に知った料理のほとんどは、本来は日本由来のものが多かったから、何でも知っているつもりだった。しかし、日本に引っ越してきて、聞いたことも食べたこともない料理の数々に衝撃を受け、驚いたことを覚えている。

中でも一番の思い出は、友人が実家に招待してくれて、お母さんが作ってくれたごちそう「うなぎ巻き」。この国の食べ物については、いつまでも語り続けることができるが、最高なことの一つは、コンビニで300円もしないものが本当に美味しいことだ。

私がアメリカに住んでいた時は、ほとんどの友人(私も含めて)が節約のために家で料理をしたり、仕事場に手作りランチを持ち込んだりしていたが、日本での食事は一般的に出前や外食が非常にお得だと思う。

03.
どこでも安全。

©Lindsay Arakawa

ハワイを離れてから、私はいつもアメリカ本土での生活に違和感を感じていた。それは、すべてのものがより速いペースで動いていたからかもしれないし、人が多かったからかもしれないし、単純に私が育った環境とは違っていたからかもしれない。

様々な都市に住んできた今、快適さを感じることが自分の健康にとって非常に大事だということを実感している。ハワイでは、家族や友人との距離が近いことが私にとっての居心地の良さだった。日本では、多くの人が大事にしている暗黙のルールのおかげで、想定外だと感じることが少ない。

これが意味のあることなのかどうかはわからないし、もしかしたら私がある種のコントロールフリークであることを露呈しているだけかもしれないが、快適さが鍵であり、日本の環境は、私が求めている快適さのレベルを十分すぎるくらい満たしている。

04.
東急ハンズとロフトが最高。

もう二度とロフトと東急ハンズなしでは生きていけないと思う。

私が小さい頃、ハワイにモーニンググローリーというお店があって、本当にかわいい文房具やグッズを売っていた。通知表の成績がA判定だと、両親は私をモーニンググローリーに連れて行って、新しいメモ帳とかわいいペンを買ってくれた。洗車のお小遣いをもらったら、モーニンググローリーで新しい筆箱を買うためにお金を使っていた。なぜか昔から、ちょっとしたかわいい小物に惹かれ、夢中になっていた。 サンリオの大ファンでもあった。

大人になった今(もうすぐ30歳)は、ここから抜け出すことができると思っていたのだが……現実はそう甘くなかった。だから、日本(かわいいものと文房具のメッカ)に引っ越してきたことは、私にとっては大変なことだった。

2018年に日本に旅行で来るまで、ロフトと東急ハンズのことは知らなかった。ここに住んでいる今、おそらく週に1回はこの2つのお店のどちらかを訪れていると思う。ロフトと東急ハンズにはペンや鉛筆、ステッカーなどが充実していて、毎回10個くらいは可愛いものを買わないと気がすまない。サンリオからロフトや東急ハンズという大人版にレベルアップした感じ。日本で大人になっていたら、常に無一文になっていただろうな。

05.
四季を大事にする。

©Lindsay Arakawa

私が日本で一番好きなことの一つは、季節を大切にしていること。

私は昔からクリスマスの大ファンで、お祝い事は何でも大好き。友達と集まってお互いの存在を祝うのは、どんな理由があっても私の好きな過ごし方だ。いつか大きな家を持って、パートナーと一緒に休日をテーマにしたパーティーを一年中開催できるようになりたいと思っている。

私は祝日が大好きで、日本に来る前から日本のお祭りや祝日については知っていたが、ここまであるとは知らなかった。駅で手に取るお菓子から、スターバックスのカップのデザインまで、すべてのものが自然と季節によって区別されているのが好きだ。季節のアイスやお菓子の登場時期から旬の果物がわかるのも、コンビニでの買い物の醍醐味のひとつだ。

お祭りといえば、青梅市のだるま祭りを見に都心から一人で1時間かけて行ったこともある。 去年の夏、築地本願寺で初めてハワイ以外の盆踊りに参加したのだけれど、とても楽しかった。

私は自分の家族の文化をもっと知りたいと思っていて、いつもフィルムカメラを持って行って写真を撮っている。日本のお花見はとても美しいが、とてもクレイジーだ。混雑していないお勧めの場所があったら教えてほしい。

日本に来て2年弱。友人や家族から「いつまで日本にいるつもり?」と聞かれるが、しばらくは日本にいたいと思っている。

大人になってから住んできた街の中で、日本は一番好きな場所になった。もしかしたら、私の人生の残りの部分は日本で過ごすかもしれない。今のところ日本で過ごす時間をとても気に入っていて、引っ越したいとはまったく思わない。

Top image: © Lindsay Arakawa
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。