「マヤ文明」史上最古の遺跡は「地上からは確認できないほどの大きさ」
古代マヤ文明を調査している考古学者らがレーザーを用いた遠隔探査技術を利用し、紀元前1000年ごろに建てられたとされるマヤ文明最古にして最大の遺跡を発見。6月3日に学術誌『Nature』を通して論文が発表された。
祭祀用に建てられたとみられる土の基壇からなるこの遺跡は、南北1400メートル、東西400メートルにわたって広がる超大型建造物。高さは10m〜15mほどあるものの、そのあまりの大きさゆえに地上からでは存在することが分からないのだとか。
また、後年になって建てられた王の権力を誇示するためのピラミッドとは異なり、この平面的な構造を持つ建物は、当時の人々がそれほど強い社会階層を持たず、集団の結束を高めるために建てられたのだと考えて間違いないそうだ。
調査をおこなっていたのは、米「アリゾナ大学」教授の猪俣健を団長とした国際調査団で、茨城大学なども参加。
同遺跡の発見に加えて、翡翠の石斧をはじめとした高価値の遺物も多数見つかり、古代マヤ文明の起源に迫る大きな手掛かりになるとみられている。
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