ライフセーバーが「考古学の大発見者」に!?イタリアで起きた珍事
イタリア情報誌『Il Messegarro』の報道によると、イタリア中部ラツィオ州ラティーナの海岸で、2世紀のものと思われる貴重なアンフォラ(古代に用いられていた壺)が発見された。
これは非常に状態が良いものだったようで、考古学にとって有用な発見と考えられているのだが……発見者は、なんとライフセーバーと散歩客だったという。
ある散歩客がフラフラと海岸を散歩していたところ、見慣れないものを発見した。普段砂浜に転がる流木や貝殻とは明らかに一線を画すそのフォルムが気になり、すぐ近くに待機していたライフセーバーに報告。
ライフセーバーが“海岸での仕事”として異物を慎重に持ち上げ、全体像を確認。その後、沿岸警備隊を通して鑑定に出したところ、およそ2000年前に使用されていたアンフォラだったのだそう。
非常に状態が良かったことから、海岸に打ち上げられたばかりのものだったと考えられている。
ちなみに、海から出没したアンフォラは古代の沈没船の積荷である可能性があり、難破した船の時代や国籍を掴めることがあるという。
さらに、内容物がまだ残るほど保存状態が良ければ、そこから古代の人々の食習慣や売買システムなど、貴重な情報を得ることができる可能性もあるとか。
たまたま海の散歩で見つけた、考古学・海洋考古学にとって重大なステップにつながるかもしれない大発見……まさに「犬も歩けば棒に当たる」。
注意深く歩き回っていれば、日常の中にも、魅力的な発見は案外身近に転がっているかも?
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