「プラスチックを後世に遺す」新概念のモニュメント
イギリスの「ストーンヘンジ」と言えば、紀元前2000年以上も前から地球に遺り続ける、人類の遺産だ。
一方で、20世紀に人類が生み出した「プラスチック」。そして、それがもたらした甚大な環境への影響も、同じく今後地球に残り続けるであろう存在だ。
これを結びつけ、ロンドンの建築スタジオ「VATRAA」が、ミラノに「プラスチックモニュメント」を設置した。
© VATRAA
1万6千個ものペットボトルを使ったこれは、高さ6.5メートルに及ぶストーンヘンジならぬ“プラスチック・ヘンジ”。
プラスチックごみをアップサイクルした環境保護的な活動であるだけでなく、人類が生んでしまった最大のごみであるプラスチックを「後世に伝えるため」に作られたもの。
紀元前から遺る太古の遺物であるストーンヘンジを模すことで、「我々が消費するものは、地球に永遠に残り続けるかもしれない」という注意を喚起する狙いだ。
モニュメントは今後1年間、ミラノに設置される
VATRAAは、その後はプラスチック問題の意識を広げるためにワールドツアーを望んでいるという。
最古の遺物の一つであるストーンヘンジを、ある意味「最大の遺物」となったプラスチックで作る────。
なんともクールなでデザイン的な発想である。
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