自転車を何千キロも「漕いで作る」コーヒー
世界10位のコーヒー生産地であるグアテマラに“自転車を使って作るコーヒー”がある。小規模農家でも持続可能な方法でコーヒーを生産できる「ドライ・バイシクル・パイピング」というこのアイデア。
今、この製法に世界が注目するのもうなずける。
写真右側、白い長ぐつの男性が跨っているのが自転車型の脱穀機。ペダルを漕ぐことでコーヒーチェリー(コーヒーの実)の果肉と豆を分離させるというもの。
コーヒー精製において欠かせない脱穀。ところが、精製に必要な設備も資金もノウハウもない小規模農家たちは、精製処理ができず、結果、安値で取引されるコーヒーチェリーのままで売却するしかない状態だった。
そんな現状に立ち上がったのが「GOOD COFFEE FARMS」代表者カルロス・メレンさん。自転車の動力を利用した脱穀機を考案・開発した人物だ。これなら小規模農家でも安価で手に入り、ランニングコストもかからない。
また「グアテマラのコーヒー農場では、脱穀の作業において大量の水が使用され、その汚水により環境汚染を引き起こしている地域もある」とカルロスさん。水も電気も燃料さえも不要な自転車脱穀は、ソーシャルグッドな解決策でもあるわけだ。
水を使わないメリットがもうひとつ。
コーヒーチェリーの糖分が水で流されず、通常より長い時間糖分が豆に吸収されるため、コーヒーチェリー本来の甘みを感じるフルーティーな風味に仕上がるそうで、日本のロースターにも高評価。すでに取り扱いのあるショップも多数存在するのだとか。
今回、応援購入サービス「Makuake」に、2020年に自転車脱穀で精製されたコーヒー豆を購入しながら、カルロスさんを支援するコースが登場。
すでに当初の目標であった200万円を突破し、現在はストレッチゴール(300万円)に向けて残り1ヵ月ちょっと。応援購入者全員にドリップバッグの追加プレゼントも用意されている。
『GOOD COFFEE FARMS』