ノルウェーからクルマが消える?エコcity「オスロ」の自転車カフェへ
ノルウェーの首都オスロでは、英断すぎる交通規制計画が発表され、世界をアッと驚かせています。なんと、2019年までにオスロ中心部約3km圏内への自家用車の乗り入れが全面禁止される予定で、オスロ市民はバスやトラムなどの公共交通機関を使うことが推奨されているというではありませんか。
自動車の渋滞による温室効果ガスの排出量を削減する目的ですが、日本では到底実現できそうもない大胆な施策に打って出るなんて、さすがは環境問題への関心が高い北欧の国。
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街のいたるところで見かける
シティバイク
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そこで注目されているのがスーパーecoな乗り物・自転車。2019年を待たずして、誰でも自由に使える貸し自転車「Bysykkel」=シティバイクをセントラルエリアを中心とした至るところに発見できました。
観光客でも会員登録なしで3時間から気軽に乗ることができるそうで、これは便利(※短時間利用は2017年から開始)。
自転車を押して入れる
「カフェ」
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そして今、オスロで注目を集めているのが、自転車を押したまま風のように軽やかに入店でき、コーヒーやミールを楽しむことができる “自転車カフェ”です。
今回は2015年10月にオープンしたオスロ初の自転車カフェ「ペロトン」(Peloton)に潜入することに。
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昼は北欧コーヒーや、パン・ピザなどの軽食が楽しめ、夜はワインやクラフトビールで乾杯できるBARに変身。共同オーナーのひとり、アイマーさんが出迎えてくれました。ご自身もサイクリストということで、まずは自転車を片手に、はいポーズ。
「自転車カフェはオスロでブームになるという
確信があったんだ」
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――自転車カフェなんて、日本ではまだ聞き慣れませんが、どうして作ろうと?
「僕自身が自転車に乗りながらヨーロッパ中を旅したとき、旅や日常に自転車が溶け込んだライフスタイルは、やがて世界中に広がると思ったんだ。実際、2019年を目の前にオスロでは自転車への関心が高まっていて、移動手段に何をチョイスするのか、自転車を選ぶ自分がどう周囲から見られるかをみんな意識するようになった。自転車乗りであることは、いまやオスロでは一種のファッショントレンドでもある。背中にポケットがあるような伝統的な自転車乗りルックが、普段着るリアルクローズのデザインにも影響を与えていたりするんだ。だから、自転車カフェは今後オスロで絶対ブームになるはずだという確信みたいなものがあった」
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店の一角には、自転車の修理スペースがあり、自転車乗り向けのウェアも販売されている。
――どんなお客さんが多いのでしょう?
「お客さんには3種類いて、まずは週末だけ趣味としてマウンテンバイクなどに乗っている『ロードサイクリスト』と、日常的に移動手段として自転車を使っている『アーバンサイクリスト』。みんな、店外の自転車置き場にサッと自転車を停めて店に入ってくるし、比較的高級な自転車に乗っているお客さんは、自転車を押しながら入店したがる傾向があるね」
――では、3種類目のお客さんは?
「徒歩でやってくる『普通のコーヒーゲスト』だね。もちろん、うちは自転車乗りじゃなくても、誰でもウェルカムだよ」
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世界バリスタチャンピオンが
プロデュースする
「サイクリングエスプレッソ」
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「ペロトン」(Peloton)で特筆すべきは、自転車だけにあらず。お店の共同経営者3人のうちのひとりが、2000年の世界バリスタチャンピオンシップの初代優勝者ロバート・トレセン氏であり、世界中のコーヒー好きを魅了してやまない北欧コーヒーのベースを築いたひとりなのです。
ロバート氏が経営している焙煎所カッファ(Kaffa)とコラボレーションし、この店のオリジナルブレンドのエスプレッソをサーブしています。その名も通称「サイクリングエプスレッソ」。クラシカルイタリアンな味わいが、自転車乗りの心をホッと温めてくれます。
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コーヒー以外のオススメを挙げるなら、オーガニックのイタリアンソーダ。レッドグレープフルーツ、レモン、オレンジ、アイスティーなど、爽やかなテイストに加えて豊富な選択肢も魅力。
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地球に優しい旅や移動の途中で、とっておきのコーヒーを飲みながら休憩する至福のひと時。人々のライフスタイルに自然に溶け込んだペロトンの姿に、オスロのように大胆な交通規制は実現できなくても、エコな意識が根付いてきた日本にもやがて自転車×コーヒーショップの波は訪れるだろうという予感を抱きました。
Peloton(ペロトン)
・住所:Torggata 36, 0183 Oslo
・TEL:+47 921 56 181
・アクセス:バス54、34番Jakob kirke駅から下車し(オスロ中央駅からバスで約5分)、徒歩でおよそ1分
・営業時間:8:00~23:00
www.facebook.com/Pelotonkafe