「エアコン」が人間のために開発されたものじゃないって知ってた?
灼熱の屋外から冷房の効いた部屋に入る、まるで楽園にきたように感じるあの瞬間は、もはや夏の風物詩の一つといっても過言ではないだろう。
そんな最高な一瞬を演出してくれる「エアコン」だが、じつは“人間のため”に開発されたものではなかったらしい。
電気・情報工学分野の学術研究団体「IEEE」によると、エアコンの起源は、さかのぼること1902年。ニューヨーク州ブルックリンのカラー印刷工場では、暑さと湿気により印刷物が台無しになってしまうという問題が起きていた。
工場の運営者は、発明家のWillis Haviland Carrierに助けを求めたところ、温度27℃、湿度55%に保つ機械の発明に成功。
それから改良を重ね、1905年「Apparatus for Treating Air」として特許を取得したあとは、繊維、印刷、映画、食品産業を中心に広まっていったとか。
最初に家庭用のエアコンが登場したのは、1932年。その後「気温上昇」「経済成長」「人口増加」の3つの要素によって、爆発的にエアコンが世界中の家庭に普及していったという。
今では当たり前のように使っているものも、その歴史をみてみると意外な事実が見つかるものだ。
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