台湾で、今一番愛されてる「80代クリーニング店老夫婦」のインスタ
今、台中にある「萬秀的洗衣店(WantShow Dry Cleaner)」というクリーニング店を営む、私の友人リーフ・チャンの祖父母のインスタグラムが話題になっている。
二人の名前は「ワンジーおじいちゃん」と、「ショアーおばあちゃん」。
最近では二人は、「Vogue」や「GQ」などのファッションメディアなどにも取り上げられて、フォロワーが1週間で3,000人から50,000人以上にまで急増したんだとか。
どうして二人がそんなに人気になったのかって、それは……。
置き去りになった服で
ファッションショー!
リーフの祖父母が、台中の田舎で70年近くクリーニング店を営んでいるという話は以前から聞いていたんだけど、リーフは、毎日退屈そうにしている祖父母を見ていることが耐えられなかったそう。
一方クリーニング店には、「お客さんが取りに来るのを忘れた服」というのがあるらしい。そしてこれが何年分も溜まって、山積みになってしまうのは、店主にとっては悩みの種。
だからリーフは、こんなことを思いついたんだって。
「店に置き去りになった服をコーディネートして、おじいちゃんとおばあちゃんのファッションショーをやろう!」
そしてインスタグラムのアカウントを作っちゃった。
じわじわ面白い
服の詳細もご覧ください
ちなみに、インスタグラムに載せてある写真には、祖父母に着せたすべての服のサイズや素材などの詳細な説明と、店に何年取り残されているかなどがわかる範囲ですべて書かれているよ。
【右】ワンジーおじいちゃん(身長160cm)
●アウター:7年以上置き去りの、チェック柄ボタンダウンシャツ
●トップス:5年以上置き去りの、ヘンリーカラーシャツ
●ズボン:おじいちゃんの私服(ただし、ワークパンツにはアイロンをかけている)
【左】ショアーおばあちゃん(身長155cm)
●ドレス:10年以上置き去りの、チェック柄ドレス
●トップス:10年以上置き去りの、花柄シャツ
【右】ワンジーおじいちゃん(身長160cm)
●ジャケット:8年以上置き去りの、レザーライダースジャケット
●トップス:5年以上置き去りの、ストライプのシャツ
●パンツ:少なくとも10年以上置き去りのオーバーオールで、折り目に自然な色味が出ているもの
【左】ショアーおばあちゃん(身長155cm)
●ジャケット:5年置き去りの、合皮ライダースジャケット
●ワンピース:15年以上置き去りの、古いワンピース
【右】ワンジーおじいちゃん(身長160cm)
●スーツ:20年以上置き去りの、ダブルブレストの白スーツ
●インナー:8年以上置き去りの、ブダペスト記念Tシャツ
●ベルト:おじいちゃんの私物ネクタイ
【左】ショアーおばあちゃん(身長155cm)
●ジャケット:5年置き去りの、合皮ライダースジャケット
●スーツ:15年以上置き去りの、古いスーツ
二人が教えてくれたのは
ファッションの可能性と……
大きな肩パッドの入ったジャケットや、オーバーサイズのシャツなどのレトロな服も、リーフは熟練したファッションセンスによって、祖父母に超トレンディにコーディネートしてしまった。置き去りになった古い服が、時代を超越してこんなにオシャレに着られるなんて、きっと誰も想像できなかったよね!(ちなみにリーフはファッションのプロではなく、ただのいつもオシャレな男子です)
このニュースは、おもしろいだけじゃなくて、ファッションの再利用の可能性について、私たちに改めて問いかけるものになったと思う。
でも、何よりも大切なことは、みんなクリーニングに出した自分の服のピックアップを忘れないでってことです(笑)。リーフも、すべての投稿に「クリーニング店で服を受け取ることを忘れないように」というリマインダーを入れているよ。