「クラフトチョコ × テクノロジー」が生んだ最高の口溶け
シングルオリジンのカカオ豆とオーガニックのきび糖だけでつくる、Bean to Barチョコレートの専門店「ダンデライオン・チョコレート」が新たに開発したプロダクト「Large Chips」。いま、全米で話題のチョコレートチップは、その独特な形状にまず目が行く。
なんでも、クラフトチョコレートとテクノロジーの融合により生み出されたものだとか。
「ダンデライオン・チョコレート」の本拠地サンフランシスコといえば、ご存知イノベーションを生み出すIT産業のメッカ。ここで、チョコレートとテクノロジーの出会いが生まれた。
シリコンバレーに拠点を置く電気自動車メーカーのインダストリアルデザイナー、レミー・ラベスクは、「ダンデライオン・チョコレート」が主催するワークショップで創業者トッド・マソニスに出会い、二人は意気投合。チョコレートのイノベーションが始まった。
「ダンデライオン・チョコレート」では、クッキーなど焼き菓子製造に自社製のチョコレートを使う際、テンパリングを施した大量のブロックをスタッフが手作業で砕いてチョコレートチップにしていたそう。
クラフトマンシップにこだわる社風とはいえ、これはこれで手間と時間がかかる。なんとか効率化を計りたいという現場の声を受け、レミーは独自のチョコレートチップ開発を提案した。
本来、チョコレートチップといえば、碁石のような丸いドロップ型。じつに、80年もの間デザインが変わることはなかったそう。レミーはこれをイチから再定義。コンセプトをデザインに落とし込み、試行錯誤の末に生まれたのが、面によって薄さを変えるユニークな立体的デザインだった。
シンプルな立体構造は崩さず、各先端部をできる限り薄くすることによって、先端部が舌の温度に触れたとたん、すぐに溶け出しチョコレートのフレーバーが瞬間的に、そして段階的に口の中で広がる設計。
インダストリアルデザインがそうであるようにチョコレートもまた、デザインの力で再定義され、最適化がなされた。
さて、そんな「Large Chips」を一般の消費者にも広く楽しんでもらえるよう商品化。焼き菓子の生地に混ぜてよし、そのまま食べてればチョコレートバーとはひと味違う口溶けや味わいが楽しめるという。
ちなみにカカオ豆の産地はコスタ・エメラルダス(コスタリカ)、カカオ分の比率は70%。1袋250g入りで2376円(税込)。
『ダンデライオン・チョコレート「Large Chips」』