広島の県民食「旅行の友」。そこに込められた愛と栄養【自炊に疲れたアナタへ】
ごはんを炊いて、ササササー。
ラクチンでおいしくて栄養もとれる「ふりかけ」は、まさに現代が誇るべきイノベーション。
そろそろみんな、おうちでごはん作るのに飽きてますよね?
もう、“ふりかけごはん”でよくないですか。ふりかけごはんでいいですよ。人生、ほどよく手を抜くのは大事です。
それにイマドキのふりかけをなめてはいけません。このシリーズを最後まで根気よく、粘り強く追いかければ、人生を狂わせるような「マイベストふりかけ」に出会ってしまうかもしれません(全12回の予定です。あきらめないでついてきてください)。
11個目は、広島県民なら知る人ぞ知る、栄養たっぷりのふりかけ「旅行の友」。
戦地でも栄養価のあるものを
食べさせてあげたいと......
大正時代に販売を開始して、今や105年の歴史を誇るというふりかけ「旅行の友」。
広島出身者なら知らない人はいないというほど、長くたくさんの人に愛されてきたこのふりかけは、しょうゆで味付けされた小魚粉末、ゴマ、海苔、卵などが混ざり合い、これぞふりかけだよね〜って感じの、飽きのこない確かなおいしさ。
なんでも、戦時中に、海軍からの「持ち運びがよく日持ちする保存食を作って欲しい」という依頼を受けた広島「田中食品」の創業者が、自分の子どもも戦地へ送っていたこともあり、「戦地で少しでも栄養価の高い食べ物を食べさせてやりたい」との想いを込めて開発した商品なのだそうです。
栄養のことを考えて作られただけあって、DHA、EPA、カルシウムもたっぷり、小魚の旨味もたっぷり。
トップ写真の缶のパッケージは「復刻版」、「通常版」のパッケージはこんな感じ。
大きくデザインされたオリジナルキャラクター「トモちゃん」のカラフルな頭は、さまざまな切り口をした電車の切符。
ちなみに商品名「旅行の友」の由来は、多くの人の「旅行」のお供になることを願ったのと、開発から発売されるまで苦労して寄り添ってくれた創業者の奥さん「トモ」さんへの感謝の気持ちが込められているんだそうです。
かわいいデザインの小分けパッケージもあるので、自分や家族のお弁当につけるならこっちがいいかも。栄養も、旨味も、愛情もたっぷり。
「旅行の友」は、そんな感じのふりかけです。