脱・原発が進むドイツに「夢の原子炉」と呼ばれるテーマパークが!
「2022年までに原子力発電所を廃止する」──。
“脱原発宣言”をしたドイツでは、その動きが最終局面を迎え、現在、あと6基を残すまでに。
そんな原発廃止を目標とするドイツに、「夢の原子炉」と呼ばれる遊園地があるらしい!
©Wunderland Kalkar
その名も「Wunderland Kalkar(ワンダーランド・カルカー)」。
ここは、年間約30万人の来園者がドイツ内外から訪れる人気のレジャー施設だ。オランダ国境にほど近く、ドイツ主要都市であるデュッセルドルフから車で約1時間ほどに位置する。
そもそもは、1973年から総額約5,000億円もの巨額な費用を投じて建設された高速増殖炉なのだが、地元政府や住民の反原発運動などを理由に、1991年に一度も運転されることなく廃止。
同年、Dutchman Hennie van der Most氏が廃棄施設を購入し、ホテルやレジャー施設としてのリニューアル計画し、1996年にホテルを開業した。
その後、2001年にテーマパーク「Kernies Family Park」をオープンし、さらにはイベント会場、ビジネスの場としても使われるようになり、現在のように多くの来場者を誇る話題の施設へと変貌を遂げたのだとか。
©Wunderland Kalkar
遊園地には40ものアトラクションが用意。
また、施設内は高速増殖炉の名残も。より深く「ワンダーランド・カルカー」を知ってもらうためのガイドツアーなどもおこなわれ、当時のエンジニアや建設者がガイド役として施設の歴史などを伝えているようだ。
子どもたちがアトラクションを楽しむのはもちろん、高速増殖炉の歴史やエネルギー問題にも向き合える、まさに“遊びながら学べる施設”なのかもしれない。
『Wunderland Kalkar』
Top image: © Wunderland Kalkar