離婚に「待った!」をかける新制度で、中国の「離婚件数」7割減に

「もう、離婚するしかない!」──。

じっくり考えてその決断を下す人がいる一方で、衝動的にその決断に至るというカップルも……離婚の形はさまざまだが、お隣中国の民法では2021年1月1日から、離婚に「待った」をかける、ある制度が導入された。

冷却期間」と呼ばれるこの制度。離婚届を提出したあと、30日間の“考える時間”を設け、どちらかの撤回がない限り、改めて離婚証を申請、そして離婚が成立するというものだ。

さて、その結果は……2020年10月から12月と、今年1月から3月の離婚件数を比較したところ、離婚率が7割程度減少した、と民政部が明らかにした。

「冷却期間」の導入の背景には、近年著しい離婚件数の増加があるようで、政府は「安定した家庭と社会の秩序維持」のために同制度が必要だと言及。

その一方で「家庭内暴力による離婚で、冷却期間の間になにか事件に巻き込まれたらどうするんだ!」といった反対の意見もあがっている様子。

失って(離れてみて)初めて本当の大切さに気づく、のは人の世の常。「冷却期間」の導入で、きっと救われる思いをした人もいたはずだ。それでも、DVをはじめ今すぐ“離れるべき理由”をもつ人々へのケアについては、今後も議論の余地がありそうだが……。

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