G7サミット開催地に「電子ゴミ」で象られた首脳像が出現
6月11日から13日にかけて開催されていた「G7サミット」。
今回の開催地となっていたイギリス南西部・コーンウォールでは、各国の首脳らの像が、“ある素材”で作られていたことが話題になっていたようだ。
「Mount Recyclemore」と名付けられた、各国首脳ら7人の顔をモチーフにした作品の素材、それは──廃棄された電子ゴミ。
英国のリサイクル企業「musicMagpie」が考案し、環境アーティストであるJoe Rush氏とAlex Wreckage氏が共同で作成したものだ。
© musicmagpie/Instagram
アートの目的は、電子ゴミの最大の排出国である先進7ヵ国に問題提起をすること。
一部の電子ゴミは、有害な化学物質を出して、土壌や水に浸透する。そして、効率のいいリサイクル方法は温室効果ガスの排出増加につながるとされている。
電子ゴミは世界で毎年5300万t(トン)もの量が発生していると推測されており、そのうちの1590万tはG7諸国によるもの。なかでも米国、日本、ドイツ、英国がワースト4を占めているらしい。
ちなみに、サミットでは、各国の電力システムを2030年代に最大限脱炭素化する目標も立てられたとか。
電子ゴミを使ったこのアート、これまでその問題に強い興味や関心がなかった層にも気づきを与える新たなアプローチ方法だったといえるのではないだろうか。
Top image: © Hugh R Hastings/Getty Images