G.O.A.Tな男、モハメド・アリ伝説のはじまり。

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

モハメド・アリがローマ大会で
金メダルを獲得した日

ボクシング史上最も強い輝きを放った男。といえば、元WBA・WBC統一世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリで相違はないでしょう。

蝶のように舞い、蜂のように刺す。ヘビー級でありながら軽やかなフットワークと鋭く的確なジャブを武器に、3度の王座奪取、19度の防衛に成功。「世紀の一戦」、「キンシャサの奇跡」をはじめボクシング史に残る名勝負を演じ、記録だけでなく記憶にも残るボクサーとして君臨し続けるザ・グレイティスト。

プロとしての華々しい戦績の前、19歳のアリはローマ五輪のボクシング競技アメリカ代表としてライトヘビー級の試合に出場し、見事金メダルを獲得します。それが1960年の今日9月5日。

ちなみに、当時はまだイスラム教改宗前で、本名のカシアス・マーセラス・クレイ・ジュニアの名で出場していました。

金メダルを下げて故郷ルイビル(ケンタッキー州)へと戻ったアリ。黒人ゆえの理不尽な差別もこれで終わる……。そう信じて訪れた白人専用レストランで、店主から退店を求められ、白人男性らと乱闘騒ぎを起こします。

星条旗を背負って戦った金メダリストでさえ、社会の風向きを変えるには至らなかった。やるせなさに襲われたアリは、金メダルを川に投げ捨て、プロになる決意を固めたそうです(自身で捨てたのは事実も逸話という説も)。

リング内だけでなく、外でもアリはアリでした。

自己宣伝が得意で相手選手やメディアを挑発するトラッシュトークはおなじみですが、チャンピオンになった直後の改名、ベトナム戦争への徴兵の拒否、公民権運動への参加……。

ボクシングというスポーツを通して、今の世でいう“Black Lives Matter”を貫いたアリ。反骨と闘争、そして己の信念に正直に生きた偉人にちなんだ1日の始まりです。

Top image: © Bettmann/Getty Images
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