ドキドキ?ガッカリ?『T2 トレインスポッティング』は同窓会ノリで出かけよう

同窓会のノリだった。

レントン、シック・ボーイ、スパッド、ベグビー。愛すべきロクデナシたちと20年ぶりに再会した。本当なら、その年月の長さなんて微塵も感じなかった。と書きたいところだが、ぶっちゃけ、20年前の疾走感はなかった。

テーマ曲とも言えるアンダーワールドの「ボーン・スリッピー」にしても、テンポを落とした「スロー・スリッピー」になっていた。

でも、あたり前だよな。僕だって、20年前に比べれば、確実に体力も落ちたし、肌にはツヤがないし、腹も出た。そう、誰だって歳をとるのはしょうがない。それにしても、皆、フケたよなー。それでも、1人も欠けることなく4人勢揃いしてくれたことは喜ばしい限り。

何よりも嬉しかったのは、オヤジになった全員が自分の生き方を貫いていたこと。見た目は変わったけど、生き方はちっとも変わっていなかったのだ。そんな時の流れを感じつつ、いつまでも大人になれない(言わずもがな、僕もその1人だ)仲間と旅へと出かけた。 

「未来を選べ」
そのコトバの裏側にある意味

彼らが選んだー20年後の「未来」。

『T2 トレインスポッティング』のキャッチ・フレーズは、1作目のキャッチ・フレーズだった「未来を選べ」に応えたもの。そう、人生は選択の連続。僕たちは、いつも未来を選ばなければならないのだ。ただ、こうも言える。どんな未来も自由に選べるのだ、と。

しかしながら、未来を自由に選ぶことは、往々にして代償を伴うものだ。一方で、代償を必要以上に恐れていては、本当に自分自身にとって意味のある人生を手に入れることはできない。誰もが、その狭間にいると言えるだろう。

さて、レントン、シック・ボーイ、スパッド、ベグビーの4人は、一体、どんな未来を選んだのか?それを目撃するのは本作品のハイライトの1つだ。しかし、彼らの生き様を通しながら、同時に、自分自身の人生を振り返ることもできるに違いない。

あなたは、どんな未来を選んできたのか?

そう尋ねられた際、僕なら、夢中になってやってきたこと心に決めて貫いてきたこと、そして、自分自身が心から誇れることについて答えたい。そのためには、もっと能動的に生きなければならないと感じた。たった一度の人生。年齢を重ねる度に、僕たちは、もっと「生きる」ことにアディクトであるべきじゃないだろうか。

奴らとの再会は、そんなことを僕に気づかせてくれた。

『T2 トレインスポッティング』
2017年4月8日(土)より、全国ロードショー。公式サイトは、コチラ

Licensed material used with permission by T2 トレインスポッティング
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。